...障子襖(しょうじふすま)もほどよく寂びのついた...
芥川龍之介 「疑惑」
...僕は君からまで世俗並にしか見て貰へないのが寂しい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...あでやかに何だか寂しい姿が...
泉鏡花 「薄紅梅」
...こんな寂しいところだから...
宇野浩二 「でたらめ経」
...この幽寂の地、雨に一層の趣を添へぬ...
大町桂月 「鹿島詣」
...静寂な生活こそ、彼の渇仰するものである――そう彼は宣言した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...寂れても派手な風習を失わず...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...この物凄いほどの深夜の寂寞(せきばく)を瞶(みつ)めたまま...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...淳二はたゞ寂しい顔をしてゐた...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...お増は寂しくてしようがなかった...
徳田秋声 「爛」
...僕にそんな寂(さ)びた心持を嬉(うれ)しがる風流があったにしたところで...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その永劫の静寂の中で...
久生十蘭 「海豹島」
...(寂しく)ははは...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...あんなに寂しい顔をなさるのでしょうかね...
室生犀星 「みずうみ」
...紅谷の前に立って琴子のうしろ姿を見送っていたお初は何やら暗い寂しい気もちになって今にも泣きたいようである...
矢田津世子 「神楽坂」
...満場寂(せき)として云うところを知らず...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...寂寞(せきばく)の路(みち)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...毎日暗く寂しい日ばかりが続いた...
吉井勇 「酔狂録」
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