...寂しい秋意を加へてゐた...
芥川龍之介 「南京の基督」
...寂寞の戸に反響(こだま)して...
石川啄木 「詩」
...清初の画家八大山人は生涯を通じて孤寂な魂を抱いてゐた人だつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...絶えず寂をもとめて...
薄田泣菫 「独楽園」
...一層寂しくなつたこの兄を見舞ふことにもあつた...
徳田秋声 「町の踊り場」
...煙幕よりも寂しげに...
萩原朔太郎 「宿命」
...ぽとりぽとりと一つ/\寂しい音をして涙は落つるのであつた...
平出修 「逆徒」
...たつたひとりで寂しさうに外へ出ると...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...やつぱり寂しいや...
牧野信一 「鏡地獄」
...広くて古い家に小人数でいる寂しさが宮のお心を動かした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...5695あの寂しい所へ往け...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...寂しい独身生活をしていたが...
柳田国男 「雪国の春」
...――竹香 静寂 満てり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...この無数の流砂の立てる自然の楽の音ぐらゐ寂しい便りないものはなからう...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...吹き去る風の静寂(しじま)に返るのを待って...
吉川英治 「江戸三国志」
...ふだんの夜より寂しくさえ思われた...
吉川英治 「私本太平記」
...孔雀(くじゃく)の尾のような翠巒(すいらん)と翠巒の抱(いだ)くしいんとして澄んだ静寂(しじま)のなかに立っていると...
吉川英治 「親鸞」
...死の世界のような寂寞(せきばく)さも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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