...きょうから宿無し犬になるのか?」白はため息を洩(も)らしたまま...
芥川龍之介 「白」
...宿無しや立ん坊が私窩子(しくわし)をひきずりこむ処である...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...宿無し犬が掃き溜めの汚物に飢ゑをつなぐと同樣...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...実はその下に一人の宿無しが出来るだけ身体を平べったくして寝ていたのだ...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...宿無し狗(いぬ)のやうに直ぐ前の歴山(アレキサンダー)公園の樹蔭(こかげ)に逃げ込んでしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...巡邏(じゅんら)の警官らから当時毎年拾い上げられた宿無しの子供は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「宿無し児」という統計のうちにはいることとなり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そりゃあネ、信心参りの旅先のことですから、宿無しっ子に、お弁当の残りやお金の十円もやるのは結構でございます...
永井隆 「この子を残して」
...ねこよりさきに人間の子の宿無しを思ったであろうか? ……ねずみよりも手軽にあつかわれる人の子の生命...
永井隆 「この子を残して」
...あたら若い身を宿無し同樣になり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宿無し猫が無数に集ってきていた...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...宿無しの風来坊だから...
林芙美子 「浮雲」
...」「そしてあなたは何處かの流れに死人となつて横はつてるやうなことはないのですね? そしてまた見知らぬ他人の中にまじつた慘(みじ)めな宿無しでもないのですね?」「いゝえ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...してなにとなにをおやりだったえ」「病人の噺にゆき倒れの噺に宿無しの噺だったかナ...
正岡容 「圓太郎馬車」
...場所もあろうに養老院へ行って宿無しやゆき倒れの噺をすれば世話はない...
正岡容 「圓太郎馬車」
...御所の馬丁か宿無しか――というのがあった位だ...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...「おらあこんな街の宿無しで...
山本周五郎 「風流太平記」
...宿無し浪士の嫌がらせだろう...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
便利!手書き漢字入力検索