...「彼は農家出身で、自家産地の野菜を売りに出かけている...
...ひどく家産を蕩尽(とうじん)してしまったが...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...劉の家産も亦とんとん拍子に傾いて...
芥川龍之介 「酒虫」
...家産が傾いたか――酒虫を吐いたと云ふ事と...
芥川龍之介 「酒虫」
...蓬頭垢面(ほうとうくめん)、襤褸(らんる)を身に包み、妻子なく、家産なく、たゞ一ヶの大桶(おほをけ)をコロガシ歩いて、飄遊(へういう)風の如く、其処(そこ)の花蔭、此処(ここ)の樹下と、一夜一夜の宿りも定まらず...
石川啄木 「閑天地」
...親父なる人の少しく失敗し家産の整理に任じて処理を誤らぬ様である...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...蘇州の家産も滅んでしまったので...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...家産の管理を引受けた弟のエドワードは始めは月給を貰っていたが...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...だいぶ家産を傾けたことは...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...時の權相なる嚴嵩が失敗して家産を沒收せられた時に作られた目録があつて...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...たとえ祖先伝来の爵位と家産を失うとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって家産のために制せられて独立の精神を失い尽くすとは...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...その頃より男は家産再び傾(かたむ)き...
柳田国男 「遠野物語」
...家産もゆたかなので...
山本周五郎 「日本婦道記」
...十数万円の家産を持つてゐる判事の感情は...
横光利一 「マルクスの審判」
...故郷の家産一切をまとめて来た七十余両は...
吉川英治 「脚」
...――親に似て、家産は失っても、糸竹(いとたけ)の道に長じ、歌えば美声だし、書道、槍術、棒、騎馬、雑芸、何でも器用だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...反対に、半田屋の主は数年前に中風(ちゅうぶ)で仆(たお)れる、家産は傾いて、昔は店の雇人だった彦兵衛から高利を借りて、やっとここ一両年を支えて来たというような始末...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...家産や妻子もない代りに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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