...エラがり屋で百姓よりも町人よりも武家格式の長袖を志ざし...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...別家格にすすみ東京の支店を支配していた古河市兵衛であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...まったく家格というものがない...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...この大村藩中もっとも家格たかく...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...家格の相違ということを言われたのに弁解を試みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...つまり、最初は、名古屋城の城内はもとより、城下町外(はず)れに到るまで、家格と、経歴とを論ぜず、美の一点張りで、普通選挙を行うつもりだったのでしょうが、おのずから眼界の限られている人たちの選挙ですから、城内の、それも自分たちのほとんど身の廻りの範囲にだけしか、取材が及ばないのも、やむを得ないことでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...之はマリヤンの家格に何の關係も無い...
中島敦 「環礁」
...後世恒例家格となりしものとなりとぞ...
服部之総 「せいばい」
...そこまで小林の家格を仕上げたのは...
山本周五郎 「あだこ」
...家格からいって(重みという意味で)適当だと思ったのである...
山本周五郎 「竹柏記」
...家格は『代々召出(だいだいめしだし)』といい...
山本周五郎 「花も刀も」
...家格は相当なものだし...
山本周五郎 「百足ちがい」
...家格は「一家」に属し...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...遙(はる)かに家格もよい家がらであったが...
吉川英治 「剣の四君子」
...本家格の小六のやしきへ馳せつけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...二人とも、秀吉よりは、武門の先輩でありながら、大きな時代の変革(へんかく)は、いまや西に秀吉、東に家康と、この両巨人をもって、時の氏神(うじがみ)とあがめ、信長以前の老練家は、いくら、家格、閲歴(えつれき)の赫々(かっかく)たる実績があっても、みなそのどっちかの下風(かふう)に従(つ)かざるを得なくなった...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかも室町家から見れば家格の低い新免無二斎を呼び寄せなどするものか...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...また、家格のことも、小野治郎右衛門のごときは、伊勢松坂にかくれていた北畠家の一牢人であったのが、抜擢(ばってき)されて、今では将軍家師範となっている前例もあるので、これとて案じるほどの障害にはならないかもしれない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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