...自然的素質との矛盾は思想の眞實を害するものでないことを知らないのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...只今にも伏見より検使あらば自害すべし...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...奥畑家の心証を害するばかりだと思います...
谷崎潤一郎 「細雪」
...要するに風俗を害するものなのだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...鉱毒地の人民を迫害すると信ずるものは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...偏頗は文壇を害するものである...
豊島与志雄 「月評をして」
...私は好んで自分自身をも害することがあります...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...如何(いかん)となれば現代人の古美術保存という奴がそもそも古美術の風趣を害する原因で...
永井荷風 「日和下駄」
...なまじいの仕官はかえって己(おのれ)の本領たる磊落(らいらく)闊達を害するものだと思っている...
中島敦 「弟子」
...むしろ彼を妨害する始末で...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...標品を害する虫はなお他に普通三つほどの仲間がいる...
牧野富太郎 「植物記」
...両当事者の幸福を増加ししかも何人をも害することなき...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ローマの暴君ネロが基督(キリスト)教徒を獅子に喰わせて迫害する場面に...
三浦環 「お蝶夫人」
...農作を害する諸野獣を除きくれるから土民は虎を幾らかその守護者と仰ぐ」とある...
南方熊楠 「十二支考」
...御感情を害することのないようにと百方考えてかかっているのですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...第一に各動物が自己を保存し・自己を害するものを避け・ようとしてとる心遣い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...健康と元気を自分を害する敵のように避ける者がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「あのときおれは自害するつもりだった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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