...実際にはあまり殺傷力のない爆弾を威嚇(いかく)的に用いるだけのことだったし...
高見順 「いやな感じ」
...実際にはとても面倒で煩瑣(はんさ)で...
谷崎潤一郎 「鍵」
...処が実際には、科学を――無論その科学的概念構成を通してであるが――歴史的に進歩させることこそ、方法――科学研究法――の元来の面目ではなかったか...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...尤も科学論と云っても、一般的に言葉通りに、科学乃至学問に関する統一的研究と見透しであるに止まらず、実際には、単に知識一般の根本理論であることもあるし(フィヒテの「知識学」)、又従って一種の論理学原論である場合もある(ボルツァーノの「知識論」乃至『科学論』)...
戸坂潤 「科学論」
...だが実際には二つはやや場合の違った側面を云い表わす慣例になっている...
戸坂潤 「科学論」
...実際には社会の種々なる意味に於ける条件によって制限される...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...――尤も実際には吾々はそんなディレンマなどには立ってはいない...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この聴覚の機能が実際には更に普及化されるのだからラジオのもつジャーナリズム機能の社会的普遍性に及ぶものを吾々は他に持たない訳である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...――処が実際には...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...実際には無限個存在し...
中谷宇吉郎 「神仙道と科学」
...もっともこういう風には言ってみるものの、実際には、一番肝腎(かんじん)な時に、「それはやってみなくても分っている...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...いったい実際にはなんの役に立ったでしょうか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その人は実際にはその宝石を見出せるはずはないんだ――あの二人は馬小屋の馬丁のたぐいの小僧たちにすぎないんだよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...実際には、この警察の広告のために、とうとうあの思いがけない結果となってしまったではないか...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...書き下し長篇小説も実際には従来の意味での通俗小説めいたものになってしまっています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...実際には一五八六年九月から八七年三月頃のことであったと思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...実際にはその約束を少しも守らなかった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...実際には無役だったので...
山本周五郎 「新潮記」
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