...実質的には食逃げの損害だけで...
梅崎春生 「狂い凧」
...しかしわれわれ日本の旧思想の持ち主の目から見れば実質的にはいっこう珍しくもなんともないことのように思われてしかたがない...
寺田寅彦 「ラジオ・モンタージュ」
...併し学生であるが故に許されないものの方が実質的には比重が大きい...
戸坂潤 「学生の技能と勤労大衆」
...ブルジョアジーの知能という従前の目標が実質的には成立たなくなったことが意識されて来るから...
戸坂潤 「技術の哲学」
...却って実質的にはこれ等の科学の食客となることに終らねばならないわけである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...自由という観念は実質的には成立している...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...実質的にはおれの方が得をした...
豊島与志雄 「失われた半身」
...実質的には、料理や、愚にもつかない女の子の流行歌以下に扱っておいて、こういう旗印だけ高々とかかげているのも、うそで固めた国の一つの現われであろう...
中谷宇吉郎 「テレビの科学番組」
...実質的には何等かの新しき様式で...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...実質的には何も言ってはいなかったのだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...思惟の学としての論理学は実質的には認識論でなければならないと考えられるのである...
三木清 「哲学入門」
...しかし実質的には...
三好十郎 「冒した者」
...それだけにまた、専門批評家が十だけの事を言っている時に、作家の批評が五か三だけしか言っていない場合でも、実質的には、作家の批評の方が二倍三倍も重い...
三好十郎 「恐怖の季節」
...実質的には没落と言ってよい程の紊乱状態にあった...
三好十郎 「俳優への手紙」
...値段は実質的にはかえって安いものとなるであろう...
柳宗悦 「樺細工の道」
...実質的には下男に及ばなかったかもしれない...
山本周五郎 「七日七夜」
...これは実質的には五年前の女房奉書の効果などは認めないという態度の表明でもあったのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...実質的には日本伝道史の上に巨大な仕事を残した琵琶法師のロレンソも...
和辻哲郎 「鎖国」
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