...宛然(まるで)俺に言はれた許りで返す様でアねえすか? 先生には...
石川啄木 「足跡」
...毎月一度宛集るといふので...
石川啄木 「菊池君」
...今日から其日々々に一連宛買ふさうだとか...
石川啄木 「菊池君」
...また『日々新聞』は同人より大兄宛にて毎日御送致居候よし定めて御閲覧の事と存候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...ハンブルクのシュトルツ夫人から伯林マイエルオットー街のヘニング嬢に宛(あ)てた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...予備門の授業料といえば月僅(わずか)に二十五銭(尤(もっと)も一学期分宛(ずつ)前納することにはなっていたが)それに書物は大抵学校で貸し与えたから...
「私の経過した学生時代」
...●昭和十八年?頃 発信所不明(千葉市登戸二の一〇七の自宅からか)深川恭子(妹)宛千葉へ帰つて会社へも出たが疲れが出たのか熱が出て一日寝た...
原民喜 「書簡」
...お救い米を宛てにして...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...一回りしては一杯宛(づつ)傾けた...
牧野信一 「鱗雲」
...十一月十九日夜 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕十一月十九日 第三十七信きょうは何とくたびれたでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一月七日 〔巣鴨拘置所の宮本顕治宛 駒込林町より(代筆 封書)〕一月七日暮の二十六...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...八月二十七日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕八月二十七日前ぶれの長かった「わが園は」の話いたします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十月五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕十月四日 つづき一人の作家のなかにある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...『月の出羽路』には突杙の字を宛てている...
柳田國男 「地名の研究」
...一町内に二三軒宛(ずつ)位の割合で建っていたのが...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...鰊(にしん)と宛然(さながら)に燎原(りょうげん)の火の如く...
夢野久作 「近世快人伝」
...殊に飲食店は東京市中のすべての半町毎(ごと)に一つ宛(ずつ)位は必ずある...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...無茶な宛字の愚痴を述懐すると...
吉川英治 「新書太閤記」
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