...宛も海藻の中に浮いている...
豊島与志雄 「人の国」
...諄々(じゅんじゅん)としてわが身のことを説き諭(さと)さるるさま宛(さなが)ら慈母の児(こ)を見るが如くならずや...
永井荷風 「書かでもの記」
...油紙(あぶらがみ)を父の尻(しり)の下に宛(あ)てがったりした...
夏目漱石 「こころ」
...彼の姉に宛(あ)てた返事は...
夏目漱石 「道草」
...手紙にはもとより署名もなく宛名もありませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夫夫少し宛詩句や組方を異にしてゐるが...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...一日宛の強行軍で辛かるべし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ジョヴァンニはこの教授に宛てた紹介状を貰っていたのである...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...――「せめて半日宛で好いから三日間...
牧野信一 「サクラの花びら」
...鶏足明神と漢字を宛て...
南方熊楠 「十二支考」
...敬神すべき宛所(あてどころ)が亡われおわりては...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...四月十一日 〔市ヶ谷刑務所の顕治宛 上落合より(封書)〕第十一信 四月十一日の夜...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...七月二十三日 〔市ヶ谷刑務所の顕治宛 駒込林町より(有島生馬筆「ある種の肖像画」の絵はがき)〕七月二十三日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一月九日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 慶応大学病院より(封書)〕一月九日 第四信六日づけの第一信...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...客が一人宛傍(ずつそば)に引き寄せている...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...黒田官兵衛に宛てて死ぬ二日ほど前に認(したた)めておいたものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...編集部宛は、なおさらである...
吉川英治 「随筆 新平家」
...かくてもし英国宛手形に対するこの打歩が毛織布の輸入に対する利潤に等しいならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??