...当時(そのかみ)の源廷尉(げんていゐ)宛然(えんぜん)なり...
饗庭篁村 「隅田の春」
...彼自身宛然(ゑんぜん)たる○○○○なり...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...此処へ来て見ると宛然(まるで)田舎の様だ...
石川啄木 「天鵞絨」
...それは本社宛の電報に...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...それは李堂に宛てゝだ...
高濱虚子 「俳諧師」
...紛れもなく私に宛てた書信であったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...幸子に宛(あ)てて来た英文の手紙なのである...
谷崎潤一郎 「細雪」
...幸子は菅野の未亡人に宛てて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...北海道にゐる父(ちゝ)から三千代へ宛(あて)たものであつた...
夏目漱石 「それから」
...皆川半之丞宛ですね」「永井家から出したようにしてある...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おのおの二類に分れている十三の仮名を五十音図に宛ててみますと...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...徳山も渡辺も二三回宛出て大サービスだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...遺書は小園と新吉に宛てゝ一通宛だつたが...
牧野信一 「淡雪」
...七月二十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕七月二十三日 第六十八信きのうから降ったりやんだりの天気ですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...六月十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕六月九日きょうはむしあつい膏汗(あぶらあせ)のにじむ日です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どちらも二つ宛(づゝ)のものを一つ/″\に引き離しては考へられなかつたのである...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...宛城(えんじょう)(湖北省・荊門県附近)へ迫って行った...
吉川英治 「三国志」
...やがて宛城(えんじょう)にいる曹操の耳に達した...
吉川英治 「三国志」
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