...と二階なる密室に導きて主客三人(みたり)の座は定まりぬ...
泉鏡花 「活人形」
...――お定まりの書き置きだ! 娘は青木の家に帰つたのだ...
犬養健 「愚かな父」
...自然に調子が定まり...
犬田卯 「橋の上」
...精神ひとたび定まりて...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...いまだ定まりたる...
上田敏 「月」
...汚れおる事を説きし後「その日既に定まり...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...最早や落城の運命に定まりましたところ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...侯の御出立と定まり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...さる諸侯へ指南役に召抱(めしかか)えらるる約束定まり...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時に鉄札か金札かを見届けようということで議論が定まりかけた時分に...
中里介山 「大菩薩峠」
...旅心定まりぬがいい――この一句が...
中里介山 「大菩薩峠」
...考えの不適当な定まりのあることに気がついた...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...また国の政体によりて定まりし法は...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...徳川の天下全く定まり...
正岡子規 「古池の句の弁」
...宝暦五年は蕪村四十一の年なれば蕪村の書方(しょほう)もいまだ定まりをらざりしにや...
正岡子規 「墨汁一滴」
...制法として定まりおらずとも...
南方熊楠 「十二支考」
...お代どのの身は如何に定まりつらんなどと人の身の上を思い続けて窃(ひそか)に心を痛むる折柄(おりから)...
村井弦斎 「食道楽」
...いま南方すでに定まり...
吉川英治 「三国志」
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