...鳥の羽根(はね)の飾をした上衣(うはぎ)を曳(ひき)ずる官女(くわんぢよ)よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...多勢の官女をひとりびとりその鏡の前に立たせてみて...
薄田泣菫 「独楽園」
...エドモンズ夫人という官女があった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...それは十二一重(じゅうにひとえ)を着て緋の袴を穿いた美しい官女の姿であった...
田中貢太郎 「蟹の怪」
...内裏様(だいりさま)や五人(にん)囃(ばや)しや官女が殿中に列んで...
谷崎潤一郎 「少年」
...とりも直さず官女の朝霧なのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...官女と重清の、はかない恋の成就に祝福を送ることだけを夢中に口走って、若干の肉声までも交えながら語り聞かせたくせに、公定の女房のその後の心理と境遇には、なんらの触るるところがない、全く存在を眼中に置いていない話しぶりだったが、やっぱり、かれに同情すべくして、ここに同情なり難きおのれの身の上に引きくらべての利己心から出た恋愛の讃美に過ぎない...
中里介山 「大菩薩峠」
...多勢(おおぜい)の侍従官女がいつの間(ま)にかみんな椅子へ腰をかけて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...じまん話をかいていると、つかれるぜ」ふりかえると、カッパ小僧、大天狗、小天狗、官女、ロクロッ首、見越の入道、さながら相馬(そうま)の古御所の妖怪変化が、うしろから、横から、もりあがるように重なりあって、八畳の部屋いっぱいに、ひしめくのです...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...十七で宮中官女に召され...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...これは三条西家で久しく召使った老官女の扣家(ひかえや)であって...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...されど老官女ですら...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...この収入はもっぱら官女の給分等に充てたものらしく...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...花が重っているので官女の十二単(ひとえ)に例えたもんです...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...やれ十二単の官女が吠えたとか...
三浦環 「お蝶夫人」
...優雅な官女の顔を作りながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...きっかけで官女たちが大勢つどっている場に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...下髪(さげがみ)に緋(ひ)の袴(はかま)を穿(は)いた官女のやうに思つてゐた...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
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