...宏大な建物の一時に倒れたかと思はれた物音は...
石川啄木 「病室より」
...石造りの宏大な拓殖銀行や...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...―――――――――――――――宏大な大学の構内は...
海野十三 「恐怖の口笛」
...面積や道具だての宏大な割に人口がきわめて不稠密な点からいうと...
海野十三 「深夜の市長」
...今のような私の境遇では遺言状を電波に変成して宏大なる空間のあらゆる方向へ発射することがもっとも有効な遺言の方法だと思う...
海野十三 「放送された遺言」
...そこで俄然(がぜん)その宏大な地方を根拠地として某国の活溌な軍事行動が疾風迅雷(しっぷうじんらい)的に起されようとしているのだ...
海野十三 「流線間諜」
...市民的に宏大な広間(ホウル)に用のなさそうな人影がちらほら動いて...
谷譲次 「踊る地平線」
...ベニイの羅馬(ローマ)の邸(やしき)は、ノメンタナ街―― Via Nomentana ――の六六・六八・七〇番で、アルサンドロ街から次ぎの角まで、一区劃(ブロック)を占めている、宏大なものです...
谷譲次 「踊る地平線」
...または宏大なものは好まない...
津田左右吉 「偶言」
...中には宏大な門構えの屋敷も目についた...
徳田秋声 「蒼白い月」
...御近所にはだいぶ宏大なお邸があるようだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういった宏大な家に住んでいたと思うと不思議でございましょうが...
中里介山 「大菩薩峠」
...定めて宏大な御普請と存じますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...思ったより宏大なる建築に驚かされましたね...
中里介山 「大菩薩峠」
...羅馬に至つて遂に宏大な「テルメ」なるものが發現したが...
濱田耕作 「温泉雜記」
...この時代の存在の基本的構造としてのロマンティク的基礎經驗の最も宏大なる表現ではあるが...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...民衆!何と力強い人間の言葉だ、一切の誤った文化の迷蒙から剥脱した真人、宏大なるマッス、めざめた精神、それは深く開かれた人間の眼だ、新しい精神だ、鬱積していた久しい土上の爆発だ、埋れていた真の人類の覚醒だ、新しい相互扶助の世界だ、正しい人類の意志だ、正しい針路だ...
百田宗治 「君達に送る――新しい民衆の精神」
...これは宏大な梅林ですな」曹操の案内に従って...
吉川英治 「三国志」
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