...蟻の集団が如何に宏大なる共同倉庫を造り...
石川三四郎 「吾等の使命」
...及びそれについで發表せらるべき全部若しくは一部の減刑――即ち國體の尊嚴の犯すべからざることと天皇の宏大なる慈悲とを併せ示すことに依つて...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...石造りの宏大な拓殖銀行や...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...―――――――――――――――宏大な大学の構内は...
海野十三 「恐怖の口笛」
...我々の宿舎に当てられている別邸とは宏大なる庭園を隔てて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ベニイの羅馬(ローマ)の邸(やしき)は、ノメンタナ街―― Via Nomentana ――の六六・六八・七〇番で、アルサンドロ街から次ぎの角まで、一区劃(ブロック)を占めている、宏大なものです...
谷譲次 「踊る地平線」
...――道の他の側には皇居の長い宏大な塀が長くつづいている...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「貉」
...宏大な三菱倉庫が鉄板の戸口につけた薄暗い灯影(とうえい)で...
永井荷風 「町中の月」
...その家屋敷の宏大なのに驚かないわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...定めて宏大な御普請と存じますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...平次は宏大な構えの中に入ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今少し宏大な景色を画かせたらその景色の写し工合が広重に比して果してうまくいくであらうかどうであらうか...
正岡子規 「病牀六尺」
...大正の初めになると京都を引き上げて東京の東中野に宏大な邸(やしき)を構えた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...ようこそ」宏大な住居である...
吉川英治 「私本太平記」
...もう宏大な一門の別荘などを建て出したものである...
吉川英治 「源頼朝」
...宏大な宇宙の下にある小なる自己が悲しくなったのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...煤や赤土で塗りこめた開かずの化粧窓(まど)のならんでいる宏大な灰色の木造建物や...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...馬車から降りた道を真直ぐに入ってゆく宏大な構えの家であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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