...完全に彼の生活の基礎を不易なるものの上に置いたものでなければならなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...遂に鉛華を完全に手に入れてしまったのである...
海野十三 「共軛回転弾」
...ブロード・ストリートのポンプよりも他のポンプに行くのが決定的に近いところでは死者が減るかまたは完全に無いことが観察されるであろう...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...岸のあたり幅半ロッドばかりは完全に溶けてしまっても...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この時始めてナロードニキのイデオロギーを完全に脱することが出来た...
戸坂潤 「辞典」
...婦人の方は殆んど完全に気絶していた...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...私はもう視力の働きを完全に回復していることを知った...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...荷物は完全に置き変わった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...あの女たちをわたくしは完全に欺いたのだから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...再び僕が戻つて来た時にこれが完全にあなたのものになつてゐたら...
牧野信一 「創作生活にて」
...夜と昼とが完全に転換してゐるBには...
牧野信一 「素書」
...多くの種族は完全に絶滅したに違いない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それによって各人は社会における自己の役割を完全に果すことができるからである...
三木清 「哲学入門」
...「その理想をより完全に思うような形で実現したかったから」「普通の人間と同じような莫迦らしさと汚れとのついた人間になって見せなければならなかった」「世間は今までそこに生きていたのと全く同じような中庸な...
宮本百合子 「観念性と抒情性」
...母胎によって完全に外界の刺戟から遮断されていると同時に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...巨椋池の蓮見は完全にすばらしいのだが...
和辻哲郎 「巨椋池の蓮」
...こういうことも国家の統一を不完全にする有力な原因となっていたであろう...
和辻哲郎 「鎖国」
...他の苦しみを完全に救い得る力が自分にあるかどうかは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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