...完全に失敗していた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...私は自分の田舎者の憂鬱から完全に解放されるというまことに卑近な原因もあったようである...
太宰治 「惜別」
...それが完全に行われる訳はなく...
谷崎潤一郎 「細雪」
...論理は歴史的時間の今の立体性と完全に一致(単に対応するだけではない)しなければならないわけである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...かかる制限をほぼ或いは完全に脱却しているプロレタリア新聞は無産者階級の組織・啓蒙・宣伝・アジテーション・指令其他の機関として機能することによって...
戸坂潤 「辞典」
...完全に證據だてられたのである...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...わたしは完全に一人きりです...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...とぎすまされた精密機械が音もなく完全に動いてゆくように...
中井正一 「歴史の流れの中の図書館」
...その武力統一を完全にすると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...かつ完全に知り得たのである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...前かがみに完全に仆れた...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...どうだ」父は完全に自由に立ち...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...完全に治り切ることは出来んが...
北條民雄 「癩院記録」
...私は決してすぐに意識を完全に取りもどすことができなくて...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...一方で学者としての冷静な数字をあげながらそれでいて美しい詩の朗読でも聞くように人をマヒさせて一方の方へ引きずって行くところがあった論證のしかたも言葉使いも完全に左翼のもので鋭どく熱があった...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...一層力を放つて現在の受用を完全にすることを努めなくてはならぬのである...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...いかに、細心をもってしても、技巧が、完全に、そう人を信じさせ得るものではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...これで引綱が完全につけられたわけだ...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
便利!手書き漢字入力検索