...乃(すなは)ち茲(ここ)に暫(しば)らく閑天地を求めて、心頭に雲を放ち、胸底に清風を蔵し、高眠安臥、興を暮天の鐘にさぐり、思を緑蔭の流光に托し、風鈴に和して吟じ、雨声を友として語り、この夏中百日を暢心(ちやうしん)静居の界に遊ばんとす...
石川啄木 「閑天地」
...かくて二十頭の牛は水上五寸の架床(かしょう)上に争うて安臥(あんが)するのであった...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...わが乳牛は多くは安臥して食(は)み返しをやっておった...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...敷居から一段低くなって病室の前は広いテレスになって居り、藤の安臥椅子が、いくつとなく、棟のテレスを蓋うた深い廂の下の、はずれからはずれまでとびとびに置いてあった...
「草藪」
...一日一杯寝椅子(ねいす)で安臥(あんが)している病院生活の間中...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...ベッドに運び入れて安臥させる...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...安臥(あんが)の地位を平静に保っていた余には...
夏目漱石 「思い出す事など」
...父は医者から安臥(あんが)を命ぜられて以来...
夏目漱石 「こころ」
...彼の安臥(あんが)を待つべく長々と延べてあった...
夏目漱石 「明暗」
...今床の中に安臥する彼から見れば...
夏目漱石 「明暗」
...三週間の安臥は、御米に取って実に比類のない忍耐の三週間であった...
夏目漱石 「門」
...三週間(しうかん)の安臥(あんぐわ)は...
夏目漱石 「門」
...安臥(やすう)しておられるのだ...
吉川英治 「三国志」
...几席(きせき)のうえにのびのびと安臥(あんが)している一箇の人がある...
吉川英治 「三国志」
...周瑜(しゅうゆ)は営中の一房に安臥(あんが)しても...
吉川英治 「三国志」
...五周瑜の侍医や近侍たちは、こもごもになだめて、安臥をすすめた...
吉川英治 「三国志」
...味方の陣中に安臥して...
吉川英治 「三国志」
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