...安穏に今日までが続いたに相違ない...
高田保 「貸家を探す話」
...さう云ふ風に語つたり毎日々々が安穏に暮せると...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...人を殺して逃亡したとてもどうせ旨々とその筋の眼を晦(くら)まして一生を安穏に送ることのできないのはわかり切っていることであったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...」「そうか! では安穏になっておるのじゃ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...今は僅々八十日間を費やせば安穏に室中に平臥してもって地球を一周するを得べく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...扶持せられて安穏に送るほか...
直木三十五 「南国太平記」
...有馬屋が安穏に暮すのは業腹(ごうはら)だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺は死んだってお前達を安穏にはおかないぞ」紋付姿の錦太郎が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...安穏に送らせて進ぜよう...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...国内安穏に治まることあるべけれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...安穏にこの世を渡るは大なる便利ならずや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...この娘のゆくすえだけは安穏にしてやりたい...
山本周五郎 「新潮記」
...――わたくしは貴方のお情けでこのとしつき安穏にくらして来ました...
山本周五郎 「新潮記」
...「正直に云うが、私は貴女を愛している」と彼は続けた、「――まだ貴女が肩揚げのある着物を着ているころから、……ずっと貴女を愛していたし、今でも愛している、そして、いつもこう思っていた、貴女がいつまでも仕合せであるように、悲しんだり苦しんだり、辛いおもいをしないように、一生、安穏に、幸福にくらすことができるように……」杉乃の唇が動いた...
山本周五郎 「竹柏記」
...彼は安穏に暮している家族や...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ことに御領主様のお扶持をいただき平常(ふだん)安穏に暮しております玄堂...
吉川英治 「江戸三国志」
...玄徳が答えるには――あなたのおかげで無事安穏に日々送っていられる御恩は...
吉川英治 「新書太閤記」
...当りまえな扶持取(ふちとり)ぐらしに当りまえな人間の月日を国元で安穏にすごしていたにちげえねえ...
吉川英治 「野槌の百」
便利!手書き漢字入力検索