...鍛冶屋の細い働きは到底此の二人の子供と女房を安穏に養つて行く様にはゆかないのでした...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...さう云ふ風に語つたり毎日々々が安穏に暮せると...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...その後で駅逓馬車の客は無事安穏に掠奪された...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...すべてが安穏に思える時もある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...安穏に百姓をしておられるのも...
中里介山 「大菩薩峠」
...一生安穏に暮して行っているわけである...
中谷宇吉郎 「楡の花」
...このまま安穏に暮せるものを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...素知らぬ顔で居られようか」「…………」「安穏に生き永らえるより...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...安穏に送らせて進ぜよう...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...今日まで安穏に暮らして来た...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...もとよりかく安穏に渡世するは政府の法あるがためなれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...ただ現在を安穏に眠り暮して...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...しごく安穏に送ったのであるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼は安穏に暮している家族や...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...代々安穏にすごして来たという事実は動かせません...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...玄徳が答えるには――あなたのおかげで無事安穏に日々送っていられる御恩は...
吉川英治 「新書太閤記」
...庶民は長く安穏に暮らせましょうか」「そう暮らせるはずです...
吉川英治 「新書太閤記」
...当りまえな扶持取(ふちとり)ぐらしに当りまえな人間の月日を国元で安穏にすごしていたにちげえねえ...
吉川英治 「野槌の百」
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