...彼女は驚いたかのような顔をして、不安気味に話し始めた...
...昨晩何時頃にお出掛けになりましたか?」「さあ……」と夫人は蒼褪(あおざ)めて小首を傾(かし)げながら不安気な様子で...
大阪圭吉 「死の快走船」
...この上東京で一人安気にぶらぶらしているのが済まない感が生じた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...ただたちならぶ娼家の不安気な色電気が路地から路地へさしこんでいるのみで...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...こんな安気(あんき)なところはない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...どうしょう/\」と不安気に呟く...
久生十蘭 「魔都」
...やがて不安気な声に変って...
久生十蘭 「魔都」
...女子が生涯娘なれば身は却て安気なる可きに...
福沢諭吉 「新女大学」
...安気に今日まで消光(くら)して来ました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...心を打たれたのでしょう」イズミが不安気に笑顔で言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...彼女は不安気に眼をしばたゝきながら彼の言葉で思ひ当る事を探してゐるやうだつた...
牧野信一 「爪」
...道子は不安気に黙つてゐるけれど...
牧野信一 「爪」
...ハアこんな安気なじゃが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...会社の人でどなたかいないかしら? 横尾にも話して心がけさせておきますわ」「そうして頂けばわたしも安気ですよ...
矢田津世子 「女心拾遺」
...良人や息子を女中にまかせて安気に外出の出来る主婦は世に何人いるだろうか...
矢田津世子 「女心拾遺」
...ひとつ人を使う身分になって安気に暮してみたい...
矢田津世子 「神楽坂」
...出来なければ九円でも八円でもよろしく、これはひと興行終りますれば良人の手にも幾ばくかの金が入ります故、是非にでもおかえし申しますれば、御安気下され度...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...その背後から久美子もソッと不安気な顔をさし出して...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...これから先はきっと安気に送らせるからな」「そして...
吉川英治 「野槌の百」
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