...彼女は驚いたかのような顔をして、不安気味に話し始めた...
...昨晩何時頃にお出掛けになりましたか?」「さあ……」と夫人は蒼褪(あおざ)めて小首を傾(かし)げながら不安気な様子で...
大阪圭吉 「死の快走船」
...道路は不安気(げ)な顔付をした人で一杯である...
中谷宇吉郎 「流言蜚語」
...ただたちならぶ娼家の不安気な色電気が路地から路地へさしこんでいるのみで...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...なかなか安気なものだ...
林芙美子 「愛する人達」
...一家七人安気(あんき)に喰えるようなところへ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...安気(あんき)に部屋で寝転がっているがよかろうというようなことをいい...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...どうしょう/\」と不安気に呟く...
久生十蘭 「魔都」
...唯(ただ)屋敷の長屋を借りて安気に住居するばかり...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...心を打たれたのでしょう」イズミが不安気に笑顔で言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...常日頃(つねひごろ)危険に立ち向かう心得のある勇敢な男たちがお互い不安気に目くばせした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...道子は不安気に黙つてゐるけれど...
牧野信一 「爪」
...不安気に囁(ささや)く...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...これ程安気なことはなかったという現状でいらっしゃるのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...安気に理想たる芝生のある家を建て終せて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...子供だと気をゆるして安気に構えていた自分へ肚が立つ...
矢田津世子 「女心拾遺」
...良人や息子を女中にまかせて安気に外出の出来る主婦は世に何人いるだろうか...
矢田津世子 「女心拾遺」
...ひとつ人を使う身分になって安気に暮してみたい...
矢田津世子 「神楽坂」
...これから先はきっと安気に送らせるからな」「そして...
吉川英治 「野槌の百」
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