...二村に百姓をして一生を過ごすものの夢想することも出来ないような安楽な老後を送っている爺様がどうして発狂したのだろうか...
犬田卯 「一老人」
...私は生れて始めての安楽な生活に法悦(ほうえつ)を覚えた...
海野十三 「大脳手術」
...僕にしてもわずかな遺産のおかげでどうやら安楽な暮しをしているとはいえ...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...安楽な大往生をとげられた様子でございます...
太宰治 「男女同権」
...私の一生にはめつたにない安楽な一日だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...安楽な眠りに包まれている最中に...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...安楽な一生をすごしたさうであります...
豊島与志雄 「木曾の一平」
...自分の生涯を托する安楽な棲処(すみか)があるものだと思われてならないのらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼らの安楽な暮し...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...一家もって安楽なり...
福沢諭吉 「教育の目的」
...実際君は安楽な暮しかたをしているんだな...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...その安楽な・そして願わしい(どうせ一度は死ぬのだから)・姿を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...みずからも第二の自然である習慣に従って従来の安楽な生活をつづけることを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それこそ自分が日常食べなれた物ばかりほしがる安楽な身分の人たちの嗜好である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分どもは京都におって安楽な生活をしていながら...
柳田國男 「名字の話」
...娼妓に身を置く苦界の方がはるかに安楽なのだ...
横光利一 「静安寺の碑文」
...もっと安楽な御政治が布(し)かれよう」おまもりと称する小さい紙きれを...
吉川英治 「新書太閤記」
...生涯安楽な大禄にありつけることはあきらかだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索