...安らかな得意(とくい)と滿足とがあるばかりである...
芥川龍之介 「羅生門」
...安らかに眠つてゐる母の寢顏を見れば涙が流れるといふのがあつた...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...それまであなたが今のまま安らかに眠りつづけていて下すったら――...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...折角安らかに寝ようと思っても同じ座敷に妻が枕を並べていて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...坊主枕の安らかさもうれしかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...見下げられる安らかさ...
種田山頭火 「其中日記」
...彼が安らかに眠ってるものと思って...
豊島与志雄 「古木」
...安らかに置かれてあるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうしてその声なり身ぶりなりが自然と安らかに毫(ごう)も不満を感ぜずに示された型通り旨(うま)く合うように練習の結果としてできるではないか...
夏目漱石 「中味と形式」
...安らかさと明るさが全曲を支配している...
野村胡堂 「楽聖物語」
...けっして安らかに眠っていたわけではないが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...みな安らかに最後の息を引き取ったこと...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...せめて残された床上の生活位は安らかなものであつて欲しかつたが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...女房と枕を並べて安らかに眠っているのかも知れない...
平林初之輔 「犠牲者」
...墓へは安らかに入りたいです」「もしそうでなくても僕のせいじゃありませんよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...安らかに送ることの出来たのを嬉しく思う...
三浦環 「お蝶夫人」
...苦しそうなようすは消えていかにも安らかな顔です...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...この安らかさは私たちへの薬である...
柳宗悦 「全羅紀行」
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