...やがて子供のようにすやすやと安らかないびきが葉子の口びるからもれて来た...
有島武郎 「或る女」
...eines sanften Todes sterben 安らかに死ぬ;seines Weges [od. seiner Wege] gehen さつさと行く可きところへ行く;獨立獨歩である;自由行動を取る...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...夜も安らかには眠らずに警衛をさをさ怠らず...
太宰治 「右大臣実朝」
...夜おそくまで話しつゞけた、そして睡つた、安らかに睡つた...
種田山頭火 「旅日記」
...安らかに眠っている...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...私は安らかな気持ちで...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...」そして安らかな笑顔をしていました...
豊島与志雄 「肉体」
...あの少女の幻影を安らかに埋めるには...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...人間の安らかな生活...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...安らかに置かれてあるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...その夜を安らかに寝た宇津木兵馬が...
中里介山 「大菩薩峠」
...それはそれとして、まあ、この際に、口を衝(つ)いて出て来た、たわごとを一つ聞いてやって下さい、「そうら、この大海原(おおうなばら)の波の上で、静かに、安らかに、一生を送りたいという人がありますか……ありましたらいらっしゃい、町人方も、お百姓衆も、お小姓(こしょう)も、殿様も、皆いらっしゃい――どなたか健康を欲する人がありますか、幸福を得たい人がありますか、ありましたら、遠慮なくいらっしゃい、手前共がそれを売って差上げます……」この子は、膏薬売(こうやくう)りの口上を聞き覚えて、それを真似出(まねだ)したかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...そういう場合には極めて気分安らかに...
中里介山 「大菩薩峠」
...しばらくその安らかな寝顔を見...
中島敦 「悟浄歎異」
...また滑(なめ)らかに盛り返して下腹の張りを安らかに見せる...
夏目漱石 「草枕」
...それからは一日一刻も安らかな心持はございませんでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」「汝なかりせば姫も父君もみな安らかであったろうに...
室生犀星 「姫たちばな」
...すなわち数々の渡海の船を安らかに港入りさせ...
柳田国男 「海上の道」
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