...現にあることとあるを迫ることの孰れをも含んで...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...孰れが最も重きをなしてゐるか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...人は上求菩提か下化衆生か孰れか一つを表にして孰れか一つを裏にすることなしに...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...孰れにしても自己の實現は社會に働きかけるにあらざれば完成しない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...眞實の前に屑く頭を垂れることが出來ないほどに浮誇であるか――三つのうちの孰れかでなければ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...孰れにしても情事の中に溢れるほどの充實を感ぜずして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...馬上孰れも汗ダクダク...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...孰れにしても、關係があつたことは、たとへ實際にあつても、云へないに相違ない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...其孰れを以て、正しとす可きか...
高木敏雄 「比較神話学」
...孰れにしても餘り突然の質問であつたので春三郎は狼狽(まごつ)いた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...其政治家として成功するの要素果して孰れに多しとすべきか...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...凡そ孰れの政党を問はず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...孰れかといへば寧ろ後者に近かく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...何がいいのかは二人の孰れにもはっきり分っては居なかった...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...それらの孰れかが成長する時...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...舟中のものは孰れも沈默を破つて水上の生活の手輕さをいつては笑ひ乍ら...
長塚節 「利根川の一夜」
...然し過ぎ行く幾月の間に人々は凋落し老衰して同時に一族の者は孰れも窮乏してしまつた...
長塚節 「菠薐草」
...それとも出掛けた方がよからうか? 孰れにすべきか一時間ばかり考へる為にノロノロと歩み走つた...
牧野信一 「吾家の随筆」
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