...(此「或もの)が此等の個性型の孰にも落付くことが出來ない限りに於いて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...孰(いづ)れが前(さき)に出来(でき)たか...
泉鏡太郎 「怪力」
...基督教国基督教会孰れも皆な名のみのキリストの国である...
内村鑑三 「聖書の読方」
...孰方(どつち)も危険が附(つ)き纏(まと)つてゐるだけに...
薄田泣菫 「茶話」
...この偉大な政治家はその孰(いづ)れをも満足させて帰したものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...以上の諸説は孰(いず)れも隼人正が無事にながらえていたことを語っており...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...孰方にしても気が晴れることはないのだから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...孰方(どっち)が先にもならんように...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...孰(ど)れも黒々(くろ/″\)と製(つく)ってはあれど...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...孰(どれ)もこれも持腐れになってしまったのに落胆(がっかり)して...
徳田秋声 「あらくれ」
...だから孰(どつち)も駄目さ...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...二人は何うかすると其の孰にも属しない秘(ひそ)やかな世界を慾した...
徳田秋聲 「草いきれ」
...健全なる一政黨を組織す可き乎或は既成政黨の孰れにか身を投じて大に政黨革新の事に從ふ可き乎又或は一切の政黨を否認して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...各党各派孰れも確乎たる一大主義を有するなく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...孰(いづ)れの梢(こずゑ)も繁茂(はんも)する力(ちから)が其(そ)の極度(きよくど)に達(たつ)して其處(そこ)に凋落(てうらく)の俤(おもかげ)が微(かす)かに浮(うか)んだ...
長塚節 「土」
...同地宿屋の亭主の顔はそれでも顰(しか)んでいるでしょうか? その他同地の迎客場処は孰(いず)れも景気の好い事請合いでしょう...
牧野富太郎 「植物記」
...それには孰(いず)れもT・Cと姓名の頭文字が記してあった...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...私の身のまわりは孰(いず)れも見馴れたもの計りで...
松本泰 「日蔭の街」
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