...「神の意志なり」此の如き絶對的認識に達するを得るは孰れの日ぞ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...折しも夕日は對岸にのみ及びて、紅葉ひとしほ鮮かに、黒檜山と共に水にうつりて、孰れか眞、孰れか影と疑はるゝばかりに明か也...
大町桂月 「赤城山」
...自分は肉体と精神と孰方(どちら)を愛するかといへば...
薄田泣菫 「飲酒家」
...彼等は孰方(どちら)も...
薄田泣菫 「茶話」
...だがその孰(いず)れの方法に依っても此れから以下が地の文と離れてしまって...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...平らな水が自然と孰方かへ傾くのを待っているようなものであった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...孰方にしても気が晴れることはないのだから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...もし孰方(どっち)ぞが捨てられるいうことになったら私の方が捨てられます...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...彼等は孰れも個人として未だ元老に代るの資望を有せざれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...凡そ孰れの政黨を問はず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其政治家として成功するの要素果して孰れに多しとすべきか...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼等は孰れも個人として未だ元老に代るの資望を有せざれば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其政治家として成功するの要素果して孰れに多しとすべきか...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...努力は孰れに多い...
長塚節 「教師」
...其(そ)の當日(たうじつ)に成(な)ると針子(はりこ)は孰(いづ)れも藏(しま)つて置(お)いた半纏(はんてん)へ赤(あか)い襷(たすき)を掛(か)けて...
長塚節 「土」
...孰(いづ)れにしても小(ちひ)さな船(ふね)は今(いま)冷(つめ)たい朝(あさ)の靜(しづ)けさを保(たもつ)て居(ゐ)るのである...
長塚節 「土」
...一切の形式的仮象をも含み意識一般の孰れの表象内容をも含む統一体としての主観的客観から触発された感性的認識の質料の表徴であり...
横光利一 「新感覚論」
...平生孰同志...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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