...併し模倣者が獨創者として自ら誇ることは孰れにしても不遜にすぎるやうだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...孰(いづ)れが正(せい)で孰(いづ)れが邪(じや)であるかは容易(ようい)に分(わか)らない...
伊東忠太 「建築の本義」
...自分は肉体と精神と孰方(どちら)を愛するかといへば...
薄田泣菫 「飲酒家」
...孰方(どちら)とも真実(ほんとう)だらう...
薄田泣菫 「茶話」
...老人に取って孰方(どっち)が餘計残酷であるかは言を俟(ま)たない...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...妻がそれらの孰れにも属していないからであった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...ナオミの枕が孰方つかずに...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...孰方だす?」「誰がお前を去なす云うた?」「そんならリヽー遣んなはるのんか?」「そない孰方かにきめんならんこと………」「あかん...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...けど孰方(どっち)やいうたら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...興奮の程度で孰方(どっち)パッション強いか分る...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...それが孰(いずれ)も...
徳田秋声 「あらくれ」
...孰(どっち)が好き?」お島は言ってみたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...だから孰(どつち)も駄目さ...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...孰れかといへば寧ろ後者に近かく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それらの孰れかが成長する時...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...孰(いづ)れとも言はれないと噂されました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五母二母孰れか妻にして孰れか妾なるや其区別もなく...
福沢諭吉 「女大学評論」
...娘達は孰れもゐなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
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