...存在しないのと同じ事である...
芥川龍之介 「葱」
...その中には如何にも身動きを許さぬ眞正の「あれかこれか」は存在しないか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...零度以下すなわち反対の方には温度は存在しない...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...存在しないのであった...
海野十三 「地球要塞」
...たとひ恐らくかくの如き實有は存在しないと假想することができるにしても...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...赤道へ行っても実際は地球儀にかいてあるような線はどこにも存在しない...
寺田寅彦 「日本楽器の名称」
...民衆の総意というものもだから元来存在しないのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...彼はこんな慾望の現れが常識の世界に存在しないなぞとは気が付かなかった...
富田常雄 「刺青」
...右にかわる条件は存在しないのである...
蜷川新 「天皇」
...自分の年ごろのほかの者たちが期待しているような心配の影というもののない歳月が自分にはもう存在しないのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なにひとつこの世に存在しない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...実際にはどこにも存在しないにもかかわらず...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...反抗が行われるところに正しき懐疑は存在しないのは明らかである...
三木清 「語られざる哲学」
...アントロポロギーとイデオロギーとの間にこの場合にあつては矛盾が存在しない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...我々にはもはや單純なる自然は存在しない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...」かやうな生産は「羊または犬にあつては決して存在しないところの一の歴史的過程である...
三木清 「歴史哲學」
...もう自分は存在しないものと思われるようにと言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...分化や対立のほとんど存在しない共同体で...
矢部貞治 「政治学入門」
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