...あすこの嚊(かかあ)は子種をよそから貰(もら)ってでもいるんだろうと農場の若い者などが寄ると戯談(じょうだん)を言い合った...
有島武郎 「カインの末裔」
...「一粒の芥子種」「夜の浪」「淋しい二人」などがそれである...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...その子を養子として幸太郎のあとを嗣(つ)がせたい』幸太郎は子種に恵まれなかった...
梅崎春生 「狂い凧」
...婦人(をんな)と見れば無差別に子種を植付(うゑつ)けようとしてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...子種(こだね)のないと云ふことが難癖をつけるのに都合が好かつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...一粒の芥子種(けしだね)の中に須弥山(しゅみせん)を収めることなどは造作もないことである...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...彼は子種を取るためのお腹様の腹から産まれたのであり...
徳田秋声 「縮図」
...それから子種を流すにいい薬でもあったら...
中里介山 「大菩薩峠」
...目印の赤い菓子種(くわしだね)が落ちてしまつたので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...菓子種に間違ひあるめえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤い菓子種は附いて居ましたか」「よく覺えて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...太子種々その身の過悪を訶責し今我血肉を以てかの餓虎を救い舎利骨のみ余(のこ)されん...
南方熊楠 「十二支考」
...「菅太中遙贈牽牛子種...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...菓子種はふつくりと溲起(しうき)してゐる...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...」菓子種は小川(こがは)のやうに焼鍋の上に流れる...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...それがこの島に今もあるアサナツヌユニグンダニ(浅夏の稲子種?)という稲の始めだという...
柳田国男 「海上の道」
...「美人は子を生まず」とか「気嵩(きかさ)の女には子種がすくない」とかよく云うようで御座いますが...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...一切の財産を投げ出す代わりに子種を得るということになった...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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