...その子を養子として幸太郎のあとを嗣(つ)がせたい』幸太郎は子種に恵まれなかった...
梅崎春生 「狂い凧」
...博士との間にどういうものか子種(こだね)がなかった...
海野十三 「振動魔」
...婦人(をんな)と見れば無差別に子種を植付(うゑつ)けようとしてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...夫人に子種が無いからといつて...
薄田泣菫 「茶話」
...子種(こだね)のないと云ふことが難癖をつけるのに都合が好かつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...「どうしてもあなたには子種があるんですね...
徳田秋声 「黴」
...みすみす一粒の芥子種(からしだね)が春陽に乗じて生長するがごとく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...初めから子種がないのじゃないし...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...それから子種を流すにいい薬でもあったら...
中里介山 「大菩薩峠」
...「赤い菓子種といふのは何だえ?」平次は訊き返しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――赤い目印の菓子種が落ちて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤い菓子種が落ちて居るよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは菓子の上へ目印につけた菓子種だもの」平次はその赤いのを舐めて見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤い飾り種の附いてるのが、毒を仕込んだ菓子と知つて、お孃さんとお小夜の菓子を入れ換へ、お孃さんを毒害する氣だつたに違ひあるまい」「飛んでもない、親分」「證據は、赤い菓子種が、お前一人しか通らない、小窓の敷居の上に落ちて居たとは氣がつくまい」「えつ」「お前は、毒菓子から目印(めじるし)の赤い飾り種を削(けづ)り取り、懷ろ紙か何かに包んで持つて來る途中、小窓を跨(また)ぐとき敷居にこぼしたことだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「菅太中遙贈牽牛子種...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それがこの島に今もあるアサナツヌユニグンダニ(浅夏の稲子種?)という稲の始めだという...
柳田国男 「海上の道」
...間接に子種を亡ぼしたのは云う迄もないだろう」又或る獣医はこんな話をした...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...一切の財産を投げ出す代わりに子種を得るということになった...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
便利!手書き漢字入力検索