...嬰児の戯れを見る老翁のように凡(すべ)ての努力と蹉跌(さてつ)との上に...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...嬰児の首だけしか残っていなかった...
海野十三 「宇宙尖兵」
...生れ出たばかりの嬰児(えいじ)が...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...日本は今日の財力を守って孤島に退嬰(たいえい)し...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...団茶はこれをあぶって嬰児(えいじ)の臂(ひじ)のごとく柔らかにし...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...私への愛と信頼の強さ深さは殆ど嬰児(えいじ)のそれのようであったといっていい...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...と嬰児のむつかる如く泣きに泣いて戦場をさまよひ歩き...
太宰治 「右大臣実朝」
...」嬰寧は俯向(うつむ)いて考えこんでいたが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...生れたばかりの嬰児を抱いていた...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...何事にも退嬰(たいえい)的な本家が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...師父」とフランボーが取っておきの嬰児(あかんぼ)じみたしかし重苦しげな声を叫び出した...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...同女が嬰児(えいじ)を懐(ふところ)に抱きて愛撫(あいぶ)一方(ひとかた)ならざる有様を目撃するにつけても...
福田英子 「母となる」
...そのうち二人すなわち三分の一は嬰児期...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...吾公嬰疾辞職」云云と云つてあるからである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...あの無心な嬰児(みどりご)の心に...
柳宗悦 「民藝四十年」
...嬰児(あかご)に持たせた地蔵菩薩の守り袋は...
吉川英治 「私本太平記」
...子があるぞよ」肉縁の血を相容れないべつな嬰児(あかご)はおしげの肌をはなれて...
吉川英治 「野槌の百」
...どうせおぬしは嬰児(あかご)のようなお人よし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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