...下品な嬌態(けうたい)をつくりながら...
芥川龍之介 「窓」
...本能の如き嬌態(きょうたい)...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...しんなりと肩で嬌態(あま)えて...
泉鏡花 「薄紅梅」
...六の小娘(こむすめ)の嬌態(しな)を作って甘っ垂れるようなもんだから...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...その嬌態から、朝野は私の眼を放そうとするように、「昔の文士は浅草の矢場でなかなか遊んだものらしいですな」と、言葉をつづけた...
高見順 「如何なる星の下に」
...初めて席に侍(はべ)る芸妓(げいしゃ)なるものの嬌態(きょうたい)にも接すれば...
田山花袋 「田舎教師」
...時雄は黙ってこの嬌態(きょうたい)に対していた...
田山花袋 「蒲団」
...ちょうど女の歩きつきの形のままに脱いだ跡が可愛(かわい)らしく嬌態(しな)をしている...
近松秋江 「うつり香」
...一種の嬌態(きょうたい)を見せることもあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...別に悪気なしに嬌態(きょうたい)を作ることを知っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一糸もかけずに嬌態(きょうたい)を長椅子にもたせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...おつぎはどうかすると目(め)の邊(へん)に在(あ)る雀斑(そばかす)が一種(しゆ)の嬌態(しな)を作(つく)つて甘(あま)えたやうな口(くち)の利方(きゝかた)をするのであつた...
長塚節 「土」
...半裸の艶容嬌態が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰が持ってるんです」印東はくねくねと色っぽく嬌態(しな)をして...
久生十蘭 「魔都」
...其様(そん)な贅沢な事が阿父様(おとうさま)に願えますか?」「だってえ……尋常(ただ)のじゃあ……」と甘たれた嬌態(しな)をする...
二葉亭四迷 「平凡」
...コケットな彼女の嬌態(きょうたい)に狼狽(ろうばい)した行員が自覚を失った指先で紙幣をかきあつめた...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...まるで病み疲れてサタンに生育を阻止された女が奇妙な嬌態(きょうたい)をして...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
...一寸嬌態(しな)をして...
若山牧水 「姉妹」
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