...をのゝくやうな嬌態(しな)を作つて...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...下品な嬌態(けうたい)をつくりながら...
芥川龍之介 「窓」
...嬌態(しな)を作るべき筈の女形(をんながた)が...
石川啄木 「所謂今度の事」
...何とも云えぬ嬌態(きょうたい)を示した...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...その嬌態から、朝野は私の眼を放そうとするように、「昔の文士は浅草の矢場でなかなか遊んだものらしいですな」と、言葉をつづけた...
高見順 「如何なる星の下に」
...お宮は五円札を一枚やると嬉(うれ)しさを押し包むように唇(くち)をきゅっと引き締めて入口まで送って出た私の方を格子戸(こうしど)を閉めながらさも思いを残してゆくような嬌態(しな)を見せて...
近松秋江 「うつり香」
...ちょうど女の歩きつきの形のままに脱いだ跡が可愛(かわい)らしく嬌態(しな)をしている...
近松秋江 「うつり香」
...この嬌態を演じたというのである...
戸坂潤 「社会時評」
...そしてやや露骨すぎるそういう嬌態(きょうたい)は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無心より来る嬌態(きょうたい)を持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一糸もかけずに嬌態(きょうたい)を長椅子にもたせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨夜の糸子の嬌態を思い浮べて...
野村胡堂 「踊る美人像」
...こういう味な小径を夜目にもしない嬌態纒綿たる盛装の美人を引っ脊負って行くのだから...
久生十蘭 「魔都」
...其様(そん)な贅沢な事が阿父様(おとうさま)に願えますか?」「だってえ……尋常(ただ)のじゃあ……」と甘たれた嬌態(しな)をする...
二葉亭四迷 「平凡」
...それは一つも嬌態ではないのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...誰も反抗することの出来ぬ嬌態を持っていた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...僕は最後に今一度此女の嬌態と美貌とを思ひ浮べるのが愉快なのである...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...女が快感に煽(あお)られてする嬌態は妊娠の妨げをなすものなり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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