...左の鬢(びん)のほつれ毛を美しくかき上げるあの嬌態(しな)をして見せる気はなくなっていた...
有島武郎 「或る女」
...それから日本の植木屋の面喰う程の「嬌態と魅惑」との...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ちょうど女の歩きつきの形のままに脱いだ跡が可愛(かわい)らしく嬌態(しな)をしている...
近松秋江 「うつり香」
...葉子のような天性の嬌態(きょうたい)をもった女の周囲には...
徳田秋声 「仮装人物」
...この嬌態を演じたというのである...
戸坂潤 「社会時評」
...凡庸な嬌態(きょうたい)と利己心とを現わし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...別に悪気なしに嬌態(きょうたい)を作ることを知っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二つの芽の一つというは嬌態(きょうたい)であって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...極端な無邪気は極端な嬌態(きょうたい)に近い...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一糸もかけずに嬌態(きょうたい)を長椅子にもたせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...永い間の交際(つきあい)でその道の恐るべき嬌態(コケットリー)もすっかり上手になっていて...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...男と話すときの一種漠然としていながら肉感のともなった嬌態の一つとしてそんな風にしゃべった女性もあったにちがいない...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...女の艶姿(えんし)嬌態(けうたい)を千万倍にして映じ出だした...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...その柔軟なからだで表現する不謹慎な嬌態(きょうたい)とは...
山本周五郎 「風流太平記」
...嬌態を作ってお辞儀をした...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...誰に仕込まれた嬌態か知らないが私は急に馬鹿馬鹿しくなった...
夢野久作 「冥土行進曲」
...欧風化された女の嬌態(びたい)...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
...一寸嬌態(しな)をして...
若山牧水 「姉妹」
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