...それを見た白の嬉しさは何と云えば好(い)いのでしょう? 白は尻尾(しっぽ)を振りながら...
芥川龍之介 「白」
...その嬉しさはアヌンチヤタと媼とを祭見に誘ひ得たるにて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...鄒七嫂は嬉しさの余り彼の絹袴を趙太太(ちょうたいたい)の処へ持って行ってお目利きをねがった...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...あまりの嬉しさに両の目から涙が流れ出たほどであった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...ちぎつたついでに主人の口の周りを嬉しさうに舐め廻すこともあり...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...あまりの嬉しさにブルブルと震えながら両手を顔に当(あて)ておりました...
夢野久作 「ルルとミミ」
...嬉しさ限りなし...
萩原朔太郎 「花あやめ」
...あまりの嬉しさに夢中になっていたために...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...嬉しさだけで……」彼は...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...涙ツぽろい嬉しさの心ばかりの癖に...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...コスモはもう譬(たと)えようのない嬉しさであった...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...あいつァ妙だこいつァ妙だまったく妙だね――の踊りの繰り返しにもめっぽう嬉しさがこみ上げてきた...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...かの動物は直(ただち)に兎の手を自分の両手で持つて自分の口にあて嬉しさうにそれを吸ふかと思ふと今までの煩悶はやんで甚だ愉快げに眠るやうに死んでしまふた...
正岡子規 「墨汁一滴」
...そして嬉しさうに叫んだ...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...も嬉しさに羽が生えたやうにわくわくして...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...だからそれの嬉しさに千疋屋の前を通り葡萄を買って送ったりして...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...嬉しさの余(あまり)に...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そんなときの嬉しさは無上であった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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