...春光嬉々として空に一点の雲翳(うんえい)なき意外の好天気と相成...
石川啄木 「渋民村より」
...一群の大きい亀が海面に嬉々として戯れているのが見えた...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...嬉々として元気に泳ぎつづけていたからである...
海野十三 「火葬国風景」
...不機嫌な顏をした女や男が通つて彼の挨拶に氣がつかないと彼は不審相に悲しい顏付をして見送るがすぐ忘れてしまつて嬉々として歩んでゆく...
千家元麿 「自分は見た」
...變化された大きな祝福に滿ちた朝景色の中を面白く嬉々として歩いてゆく...
千家元麿 「自分は見た」
...魚どもは誰に見せようといふ衒ひも無く自由に嬉々として舞ひ遊ぶ...
太宰治 「お伽草紙」
...教えを受けて引下がるときは皆嬉々として引下がったという話である...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...新品の玩具を与えられた子のように嬉々として見つめていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...如何にも嬉々として楽しそうだった...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...柱を囲んで幾人かの人が嬉々として語り合っているのを見ます...
中里介山 「大菩薩峠」
...妻に抱かれた子は生えはじめた白い齒を出して佐治君へ向つて兩手を振りながら母の手の上で立つたり屈んだりして嬉々として騷ぐ...
長塚節 「教師」
...件((くだん))の男は嬉々として...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...女たちは嬉々としてしやべつてゐた...
萩原朔太郎 「ラムネ・他四編」
...いとも自由に夫々の馬をあしらひながら止め度もなく嬉々として...
牧野信一 「南風譜」
...嬉々として先に行く子供たち...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...女子供も、年よりたちも、旅人も百姓も、嬉々として、蜜柑を追い、餅と戯れた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...それは嬉々として舞い上る放鳥の群れである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...小鳥が嬉々として枝から枝へ樹から樹へ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索