...毎日曇りのない元気な顔に嬉々(きき)と遊戯にふけっているが...
伊藤左千夫 「去年」
...嬉々として元気に泳ぎつづけていたからである...
海野十三 「火葬国風景」
...嬉々として、もう汗だらけになつて...
千家元麿 「自分は見た」
...變化された大きな祝福に滿ちた朝景色の中を面白く嬉々として歩いてゆく...
千家元麿 「自分は見た」
...水兵は嬉々(きき)として町の中を歩いておった...
高浜虚子 「別府温泉」
...嬉々(きき)として大空を飛び廻っている様をうらやましがり...
太宰治 「竹青」
...谷から谷へ枝から枝へ飛び移って啼く鳥の心を隠約(いんやく)の裡(うち)に語っている生前彼女がこれを奏でると天鼓も嬉々(きき)として咽喉(のど)を鳴らし声を絞(しぼ)り絃の音色と技を競った...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...教えを受けて引下がるときは皆嬉々として引下がったという話である...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...「綺麗(きれい)だ喃(なあ)」「綺麗だ喃」皆嬉々(きき)としてしたり貌(がお)にほめそやす...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...コゼットは喜び勇み笑み得意げに嬉々(きき)としてジャン・ヴァルジャンの腕を執った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...直ちに、残りの同志を集めて、再挙して頂きたいが――」「勿論のこと――」左太郎は、見知らぬ人を見ても、快活に、手を握り、足を踏んで、嬉々としていた...
直木三十五 「南国太平記」
...柱を囲んで幾人かの人が嬉々として語り合っているのを見ます...
中里介山 「大菩薩峠」
...嬉々として畑に出...
中村地平 「霧の蕃社」
...嬉々(きき)として乗りまわしているのを見かけることのある...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...かつて見覚えおいた藪でこれを採り嬉々として喜び食っている...
牧野富太郎 「アケビ」
...若い女たちが嬉々と笑いさざめく時...
正岡容 「寄席行燈」
...坐っても彼のまわりから嬉々(きき)たる声と茶目が離れないのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...嬉々と逃げまわっていた子供の眼と一つものとは思えないほど静かな瞼(まぶた)である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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