...嫋々(たよたよ)としたさまで...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...余音嫋々(じょうじょう)として絶えざるの感あり...
高浜虚子 「子規居士と余」
...森閑たる昼なほ暗きところに蒼然たる古池があつて、そこに、どぶうんと(大川へ身投げぢやあるまいし)蛙が飛び込み、ああ、余韻嫋々、一鳥蹄きて山さらに静かなりとはこの事だ、と教へられてゐたのである...
太宰治 「津軽」
...嫋々(じょうじょう)の影...
太宰治 「二十世紀旗手」
...余韻嫋々(よいんじょうじょう)たる悲しさがありましたが...
田中英光 「オリンポスの果実」
...余音嫋々(よいんじょうじょう)としてその一曲が吹き終った時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...芙蓉齋素絢ゑがく西王母は、桃林を逍遙する仙女の風趣氣高く、嫋々としてゐる...
長谷川時雨 「桃」
...魚の骨の骨水流に滴(したた)る岸辺の草魚の骨の骨蕨色(わらびいろ)の雲間に浮ぶ灰今日(こんち)はと河下のあいさつ悶(もん)と云う字 女の字悶は股(また)の中にある嫋々(じょうじょう)と匂う股の中にある悶と云う字よ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...どこへ行っても嫋々として小止みなく鳴り響き...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...「余韻嫋々――」などと云つて笑つた...
牧野信一 「毒気」
...艶花(あでやか)にして嫋々(なよなよ)とした立ちすがたであったのです...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...嫋々(じょうじょう)としてあたたかな...
吉川英治 「江戸三国志」
...柳塘(りゅうとう)の緑は嫋々(じょうじょう)と垂れ...
吉川英治 「三国志」
...足をとられそうに嫋々(なよなよ)と見えた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...嫋々(じょうじょう)としてもの淋しい遍路(へんろ)の鈴(りん)が寂寞(せきばく)をゆすって鳴る……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...嫋々(じょうじょう)たる呂律(りょりつ)が川波にのって流れ...
吉川英治 「松のや露八」
...その遣(や)るせなさを嫋々(じょうじょう)と愬(うった)えている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...諸口さんの嫋々(じょうじょう)とした...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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