...慶長十九年大阪冬の陣の和が媾(こう)ぜられた時に...
芥川龍之介 「忠義」
...一千八百七十一年の普佛戰爭媾和の屈辱や...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...媾曳(あいびき)の打合せと見る外にはね...
江戸川乱歩 「黒手組」
...「是よりして船虫は、十字街妓(つじぎみ)に打扮(いでたち)て、夜毎に浜辺に立つものから、客をひくべきためのみならず、その懐にものあるをば、媾合の折、唇をまじへて、舌を噛みきって殺し、屍骸を海に棄つるに、媼内(おばない)は妓有(ぎう)になりて、初(はじめ)よりその辺に在り、なお手に及ばざるものあれば、力をあはせとりひしぎて、走らすことなかりしかば、かくても人の知らざりけり」というので、接吻の際に相手の舌を噛み切るという着想は、いわゆるエログロの妙があって、なかなか面白い...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...第二篇老朽しこの身は数に取らねとも無邪気の民の末いかにせん (明治三十一年) 正造第一章二十八年は媾和条約につづく三国干渉...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...どうすれば細君に知れないで媾曳(あいびき)を続けることができるかと云うことを考えたが...
田中貢太郎 「警察署長」
...Mはそこで奴め墓場で何人(たれ)かと媾曳(あいびき)でもするのかと思った...
田中貢太郎 「死体を喫う学生」
...さらに彼があたかも媾曳(あいび)きの約束を守る人がぼんやりと物を考えているような姿で立っているのを見たとき...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...北海道で関係をつけた女を、二人でしめし合せて家に引張り込んで、私の前では少し都合が悪いものだから、河野さんの家へ追いやって、始終媾曳をして、井ノ頭なんかに泊り込んだりして……...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...こつちへ来て逢つてくれと媾曳の場所まで書いてあつた...
長塚節 「隣室の客」
...古代人にとって甚だ神秘的であった男女交媾のことを論じたものである...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...「期の時に当り、天地其精を媾せ、日月相※持する」といっているのは、人の元神と玄気との交渉の初頭、その機微のところに意を致せば、悟りを開き丹を結ぶよすがを得るという意味である...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...媾曳(あいびき)の夜のように...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...「今朝が最初の媾曳(ランデブウ)だつたのさ」今まで經驗したことのない氣持が僕を引つたくる...
堀辰雄 「不器用な天使」
...その時鴿(はと)来ってかかる骨肉間の婚媾は宜(よろ)しからずといったところで仕方がないから...
南方熊楠 「十二支考」
...こっちから媾和(こうわ)を持ち出したに...
森鴎外 「雁」
...媾話なんぞは誓ってしない...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...媾曳(あいびき)はきかないし...
吉川英治 「松のや露八」
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