...慶長十九年大阪冬の陣の和が媾(こう)ぜられた時に...
芥川龍之介 「忠義」
...「汝(わり)ゃ俺(お)らが媾曳(あいびき)の邪魔べこく気だな...
有島武郎 「カインの末裔」
...往還の中央(まんなか)で媾(つる)んでゐる鶏くらゐなもの...
石川啄木 「赤痢」
...それ故にこのたびの戦争の結果に付いて媾和(こうわ)の条件を述ぶることが最も必要なることと感ずる...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...媾和の条件に最も重きを置かなければならぬ...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...「じゃまた何処かで媾曳(あいびき)してるんだろうよ...
徳田秋声 「あらくれ」
...北海道で関係をつけた女を、二人でしめし合せて家に引張り込んで、私の前では少し都合が悪いものだから、河野さんの家へ追いやって、始終媾曳をして、井ノ頭なんかに泊り込んだりして……...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...媾和條約未だ締結されず...
長岡半太郎 「湯川博士の受賞を祝す」
...こつちへ来て逢つてくれと媾曳の場所まで書いてあつた...
長塚節 「隣室の客」
...この会見の栄を肩身狭くも双肩に荷(にな)える余に向って婆さんは媾和(こうわ)条件の第一款として命令的に左のごとく申し渡した...
夏目漱石 「自転車日記」
...物言はぬ媾曳をしてゐるのだ...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...媾曳(あいびき)の夜のように...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...媾和成れりとの報到(いた)る...
正岡子規 「従軍紀事」
...優良馬の媾配であるならば血統の記録を互に示し合って...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...あの空家で彼女と媾曳(あいびき)することだけを抜きにして……...
夢野久作 「冗談に殺す」
...西洋の若い男女がよく媾曳(あいびき)の約束なんかに使う極めて幼稚な種類の暗号で...
夢野久作 「暗黒公使」
...堰(せき)を切(き)って即時撤兵(てっぺい)は両軍媾和(こうわ)の原則だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...化粧鏡を恋愛の媾曳(あいびき)のための...
吉行エイスケ 「東京ロマンティック恋愛記」
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