...見好(みよ)げに過ぎて婀娜(あだ)めくばかり...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...口許(くちもと)の婀娜(あだ)たる微笑(ほゝゑみ)...
泉鏡太郎 「艶書」
...六十歳の婀娜なお婆さんたちは二十歳の時のように盛装し晩餐をとるのであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...婀娜(あだ)な老婦人のしぼんだ顔のうちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...客間で一度話をしただけで少しも注意を向けてくれなかった婀娜(あだ)っぽい小娘に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...婀娜(あだ)っぽいやさしい眼...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さうしてもう帰らうと思つて見ると一段低い畑に婀娜な女が立つて居た...
長塚節 「隣室の客」
...唇の婀娜(あだ)めかしさは滴るばかり...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...滅法婀娜(あだ)めいて見えます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...みんな妾が惡いのだから』婀娜(なまめ)かしい襦袢の袖が縺れて...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...例えば今日我々が「ア」と読んでいる中にでも「阿」「婀」「鞅」「安」のような色々の文字があって...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...ツと長い睫毛をあげて婀娜(あだ)に睨む真似をする...
久生十蘭 「魔都」
...どことなく昔のままの婀娜(あだ)っぽさが抜けず...
火野葦平 「糞尿譚」
...糸ノ如ク婀娜トシテ愛スベシ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...婀娜(あだ)な柳橋の美妓があった...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...好みで持つた氣組の婀娜(あだ)...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...旦那(だんなん)どんも一緒に……」口々にそう言う人垣を押しわけて四十恰好の婀娜(あだ)っぽい女房が入って来た...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...婀娜(あだ)な笑(え)くぼをたたえて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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