...さればお紺の婀娜(あだ)も見ず...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...それは婀娜(あだ)なり……それに似て...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」と婀娜(あだ)に唇の端を上げると...
泉鏡花 「女客」
...」婀娜(あで)な夫人が言った...
泉鏡花 「怨霊借用」
...女史が『明倫歌集』の講義をするのは惜し過ぎるやうな婀娜(あだ)つぽい口許で...
薄田泣菫 「茶話」
...そこにゐた二十六七の婀娜つぽい妾ともつかずまた商売をした人ともつかない背の高い美しい女であつた...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...それには女が非常に婀娜つぽく...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...六十歳の婀娜なお婆さんたちは二十歳の時のように盛装し晩餐をとるのであった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...安閑紀に婀娜國あり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...長く明けた袖(そで)の後(うしろ)から紅絹(もみ)の裏が婀娜(あだ)な色を一筋(ひとすじ)なまめかす...
夏目漱石 「虞美人草」
...例えば今日我々が「ア」と読んでいる中にでも「阿」「婀」「鞅」「安」のような色々の文字があって...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...襟の釦(ボタン)穴には婀娜(あだ)にしたる臙脂色のカーネーション...
久生十蘭 「魔都」
...ツと長い睫毛をあげて婀娜(あだ)に睨む真似をする...
久生十蘭 「魔都」
...婀娜っぽい以上にすごい眼――こいつが男の胸に触れたら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...婀娜(あだ)な柳橋の美妓があった...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...好みで持つた氣組の婀娜(あだ)...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...旦那(だんなん)どんも一緒に……」口々にそう言う人垣を押しわけて四十恰好の婀娜(あだ)っぽい女房が入って来た...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...婀娜(あだ)な笑(え)くぼをたたえて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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