...それは婀娜(あだ)なり……それに似て...
泉鏡花 「薄紅梅」
...婀娜(あだ)に酔ッぱらいを...
泉鏡花 「婦系図」
...女史が『明倫歌集』の講義をするのは惜し過ぎるやうな婀娜(あだ)つぽい口許で...
薄田泣菫 「茶話」
...殊に際立って眼が婀娜(あだ)っぽい! ハハアこいつだな...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...人魚のような婀娜(あで)やかさだろうと思いました...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...それには女が非常に婀娜つぽく...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...婀娜(あだ)な老婦人のしぼんだ顔のうちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...感謝に満ちた婀娜(あだ)っぽい流し目を注いだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...家家娉ヲ貯ヘ、戸戸婀娜ヲ養フ...
永井荷風 「上野」
...車中の女――小豆色の頭巾をかぶつた其婀娜な女でなかつたならば...
長塚節 「教師」
...字が違っているということから言えば「阿」と「婀」と「鞅」と「安」の違いも...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...浴衣の胸少しあらはに成りて締めたる緋ぢりめんの帶あげの解けて帶より落かゝるも婀(なまめ)かしからで慘ましのさまなり...
樋口一葉 「うつせみ」
...婀娜トシテ愛スベシ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...有名なる考証家中邦婀娜夢氏は『四百年後の東京』と題せる一書を著して非常の好評を博せり...
正岡子規 「四百年後の東京」
...よく見れば町家の出らしい婀娜(あだ)なところがあつて...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...好みで持つた氣組の婀娜(あだ)...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...わたしのことですか?」小褄(こづま)を下ろした襟掛(えりかけ)の婀娜女(あだもの)はどこまでも少し笑いを含んで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...婀娜(あだ)な笑(え)くぼをたたえて...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索