...姑は俄(にはか)に土産(みやげ)など取そろへる間(うち)に娵(よめ)髪(かみ)をゆひなどして嗜(たしなみ)の衣類(いるゐ)を着(ちやく)し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...娵も娘も口をそろへ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...葬式の前後働いていてくれた加世子の弟娵(おとうとよめ)も...
徳田秋声 「仮装人物」
...彼の妻の郷里の知合の人が媒酌で其近村へ娵に行つたのがあつた...
長塚節 「隣室の客」
...分(ぷん)にならるる娵(よめ)の仕合(しあはせ)利牛はんなりと細工に染る紅うこん 桃鄰鑓持ちばかり戻る夕月 野坡という劈頭に引用されている『炭俵』の一節からは...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...彼女の娵(よめ)がいまのままの生活に何か不満そうにし出している事が...
堀辰雄 「菜穂子」
...……母は自分の息子の娵(よめ)が胸などを患ってサナトリウムにはいっている事を表向き憚(はばか)って...
堀辰雄 「菜穂子」
...馬を曳いて往った自分の娵(よめ)に往き遭ったろうが...
堀辰雄 「晩夏」
...ホテルでは草津の有名な温泉旅館からそこの評判娘を娵(よめ)にしたといふ噂を耳にした...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...その娵も離縁になつたことを知つても...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...娵に貰う女はなくなるだろうと...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...娵に來た當座の事であつた...
森鴎外 「半日」
...新夫人は頗る不服であつたが、娵に來た當座で、まだ遠慮勝であるので、兎も角もといふ譯(わけ)でついて行つた...
森鴎外 「半日」
...花娵御は夫の胸に顏を押し附けて...
森鴎外 「半日」
...その上來た當分の娵さんは...
森鴎外 「半日」
...娵に來た當座に、どうも夫(をつと)と姑君とが話をするのが見てゐられぬので、席を起つと云ふことを、里へ歸つて話すと、「それは嫉妬だな」とお父(とう)樣が道破したと云ふことである...
森鴎外 「半日」
...娵に來て一二年の頃とは違つて...
森鴎外 「半日」
...娵に來た當座、博士は花なぞを持つて歸つて遣つたことがあるが、奧さんは少しも喜ばなかつた...
森鴎外 「半日」
便利!手書き漢字入力検索