...どこか知らに侵すことのできない威厳をもっていた...
大杉栄 「日本脱出記」
...平常つまらないと思っていたあわれな蔓草(つるくさ)までも威厳をもって紅葉する...
高村光太郎 「山の秋」
...つぎに俄(にわ)か作りの威厳をもって私たちの相貌風体を細密に検査して...
谷譲次 「踊る地平線」
...威厳をもっていった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...犯すべからざる威厳をもって言い添えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ローマのヴァチカンの図書館はその宮殿の威厳をもってあたりを払っているのである...
中井正一 「巨像を彫るもの」
...二十七なの」ピロちゃんで威厳をもってこたえる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...宗教的な人に共通の静かな威厳をもって...
牧逸馬 「双面獣」
...」ビリング医師は威厳をもって答えた...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...自然の嵐は威厳をもって圧倒的に正々堂々と...
「海流」
...絶えず何事かの威厳をもってこれらを圧服していかなければならぬという勢力の浪費は...
横光利一 「欧洲紀行」
...酒匂川(さかわがわ)を越えると、並木の風にも、北条氏三代のきびしい秩序が、颯々(さっさつ)と、威厳をもって、旅人を襲ってくる...
吉川英治 「篝火の女」
...もっと、紳士的に、もっと、威厳をもって、まあ、この人は髭(ひげ)をそるのを忘れたわ、ああ妾、死にたい!」恐る恐る、彼女の夫が云った...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...ただ芸術品としての威厳をもって人々の上に臨んだのである...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
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