...」と小村さんは苦笑して、「姨捨山、田毎(たごと)の月ともあろうものが、こんな路(みち)で澄ましているって法はありません...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...……わが心なぐさめかねつ更科(さらしな)や姨捨山に照る月をみて照る月をみて慰めかねつですもの...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...其処までゆく畑道から南の方の姨捨山を観る景色の美しいのにも心が惹かれた...
岩本素白 「野の墓」
...此の野から姨捨を眺めるのであつた...
岩本素白 「野の墓」
...姨捨山姨捨を訓して「オバステ」と読むも...
高木敏雄 「比較神話学」
...更級(さらしな)や姨捨山(おばすてやま)の月ぞこれ今朝(けさ)は早薪(まき)割る音や月の宿九月二十二日 姨捨行...
高浜虚子 「六百句」
...姨捨山のほとりを歩いてみた...
堀辰雄 「姨捨記」
...現在姨捨の驛のあるこのあたりがさうなのでは餘りにも感じが小さ過ぎる...
堀辰雄 「姨捨記」
...いかにも奧深い感じのする冠着山こそわれわれの姨捨山のやうに見える...
堀辰雄 「姨捨記」
...それよりもつと古代の姨捨山は...
堀辰雄 「姨捨記」
...さうやつて半日近く姨捨山のほとりを歩いてから...
堀辰雄 「姨捨記」
...最近「かげろふの日記」「ほととぎす」それから「姨捨」と續けて平安朝の女たちの日記に主題を求めて短篇を書いてばかりゐますせゐか...
堀辰雄 「若菜の卷など」
...今より姨捨てに行かなんとて湯婆(たんぽ)を暖めよと命ずるなり...
正岡子規 「俳諧大要」
...姨捨(をばすて)の月を見る事にした...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...アルプス山麓あるいは姨捨山などの痩土に...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...姨捨山の話も中世の書物に多くあらわれ...
柳田国男 「母の手毬歌」
...すなわち姨捨山と親棄山(おやすてやま)とではたがいによく似ている...
柳田国男 「母の手毬歌」
...姨捨山(おばすてやま)などはその方であろうという人もあるが...
柳田国男 「母の手毬歌」
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