...姑息な示談などで泣寝入りしては破滅だと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...姑息な仕事のできぬことはなかったと思うのである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...排斥することを遠慮するような姑息な態度では...
丘浅次郎 「改善は頭から」
...何度も姑息な改良を施しても社会生活が相変らず思うようにならぬのを見て...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...急にこの習慣を廃することによって得意を失いはしないかとの姑息な思い煩いからであって...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...この忠実さが却って姑息な形骸となり...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...実はそういう人為的な姑息な手段では...
戸坂潤 「社会時評」
...生長を続けさせるという風な姑息なことをしていた...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...朝廷に最も勢力のあつた神道主義者と仏僧との耶蘇教に対するあらゆる反対讒訴(ざんそ)姑息な陰謀は秀吉時代からの古い事であつたが...
長與善郎 「青銅の基督」
...幼稚を衒ふ婦のやうに姑息な心をもつてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...多少の補植をして見た所でそれはムダな事でありそれは姑息な方法であると思う...
牧野富太郎 「植物記」
...若さは無意識のうちにこんにちの姑息ないいくるめや偽善をもの足りなく思っていて...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...姑息な生活気分を打開する力がこもっているかと思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...姑息な事には贊成が出來ない...
森鴎外 「半日」
...専門の医者にも診せず姑息な手当をしていたのも...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...村の因循姑息な風習を見て慨歎し...
横光利一 「夜の靴」
...また資本家も官憲も姑息な圧制手段や温情的方法を以て一時を糊塗(こと)することが出来なくなりました...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...という姑息な慰撫であったのだ...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??