例文・使い方一覧でみる「妾」の意味

...父が妾宅へ出かけた後でも母には「きょうは詩の会ですって」などと白々しい（うそ）をついたりしていた...
芥川龍之介「玄鶴山房」

...……だから妾はいつもそう思っているんですよ... ……だから妾はいつもそう思っているんですよの読み方
相馬泰三「田舎医師の子」

...妾の本心を知ったなら）と... 妾の本心を知ったなら）との読み方
直木三十五「南国太平記」

...妾全身の愛で夢中に可哀相がる事の出来る人に飢ゑてゐるんですの...
長與善郎「青銅の基督」

...愛妾にして女中のお町... 愛妾にして女中のお町の読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...妾（しょう）の常ならぬ挙動を察してその仔細（しさい）を知りたげなる模様なりき... 妾の常ならぬ挙動を察してその仔細を知りたげなる模様なりきの読み方
福田英子「妾の半生涯」

...第十　閑話三則一　一女生その頃妾（しょう）の召し連れし一女生あり... 第十　閑話三則一　一女生その頃妾の召し連れし一女生ありの読み方
福田英子「妾の半生涯」

...「お妾（めかけ）さんの家だ... 「お妾さんの家だの読み方
堀辰雄「幼年時代」

...妾は古い吾家のもので何にも欲しいと思ふものはないけれど... 妾は古い吾家のもので何にも欲しいと思ふものはないけれどの読み方
牧野信一「鱗雲」

...『東鑑（あずまかがみ）』建久四年六月十八日故曾我十郎が妾（大磯の虎除髪せずといえども黒衣袈裟（けさ）を着す）箱根山の別当行実坊において仏事を修し（中略）すなわち今日出家を遂げ信濃国善光寺へ赴く時に年十九とある... 『東鑑』建久四年六月十八日故曾我十郎が妾を着す）箱根山の別当行実坊において仏事を修しすなわち今日出家を遂げ信濃国善光寺へ赴く時に年十九とあるの読み方
南方熊楠「十二支考」

...... の読み方
室生犀星「愛の詩集」

...平八郎の妾（めかけ）ゆう... 平八郎の妾ゆうの読み方
森鴎外「大塩平八郎」

...何の用？……」「……あのね……昨夜（ゆうべ）妾（わたし）が帰ったらね……叔父さんが帰っていたの……」「フーン... 何の用？……」「……あのね……昨夜妾が帰ったらね……叔父さんが帰っていたの……」「フーンの読み方
夢野久作「鉄鎚」

...親切に色々と妾（あたし）の身上（みのうえ）をお尋ねになりましたので... 親切に色々と妾の身上をお尋ねになりましたのでの読み方
夢野久作「近眼芸妓と迷宮事件」

...妾ホントウに嬉しかったわ... 妾ホントウに嬉しかったわの読み方
夢野久作「支那米の袋」

...正木院長から名前を尋ねられた時にも「妾（あたし）は舞踏狂よ……アンナ・パブロワよ」と答えたという病院切っての愛嬌者で... 正木院長から名前を尋ねられた時にも「妾は舞踏狂よ……アンナ・パブロワよ」と答えたという病院切っての愛嬌者での読み方
夢野久作「ドグラ・マグラ」

...大奥にいる妹のためと妾自身のためより他にありませぬ... 大奥にいる妹のためと妾自身のためより他にありませぬの読み方
吉川英治「剣難女難」

...妾それをかんがえるとなさけなくなるわ... 妾それをかんがえるとなさけなくなるわの読み方
吉行エイスケ「女百貨店」