...殊に世間普通の何の考へもない妻君達はそれ等の賤劣な職業をもつ女とは五十歩百歩である...
伊藤野枝 「ウォーレン夫人とその娘」
...ゴホンゴホン」妻君が薬の包みを渡すと...
海野十三 「空気男」
...師匠の妻君(さいくん)も笑い出す...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...まだ師匠や妻君の分が大分皿に盛られたまま晩食の分が鼠入らずに這入っておりますので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...明州(めいしゅう)即ち今の寧波(にんぽう)に喬生(きょうせい)と云う妻君(さいくん)を無くしたばかしの壮(わか)い男があって...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...主人はもちろん妻君も驚ろいたという話がある...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...宣教師のウィンという人の妻君が...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...すると妻君が御名前はかねて伺っておりますと叮嚀(ていねい)に御辞儀(おじぎ)をされるから...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...茶の間から妻君(さいくん)が出て来てぴたりと主人の鼻の先へ坐(す)わる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その鼻毛を妻君の顔の前へ出す...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...君なども妻君難の方だろう」「ええ? ちょっと待った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...妻君は湯タンポを入れ換え...
久生十蘭 「黒い手帳」
...常に妹のやうに親(したし)んでゐて軍人の妻君は...
二葉亭四迷 「未亡人と人道問題」
...これでも妻君が内に待ってるだろうッちゅうので折詰を持って帰るなどは大ていな事じゃないよ...
正岡子規 「煩悶」
...妻君も遂(つい)におかしさを堪(こら)え得ず「大原さんが半襟をお買(かい)なすったのは生れてから始めてでしょう...
村井弦斎 「食道楽」
...お役味(やくみ)には山葵(わさび)と芥子(からし)とをよく混ぜて出すのです」妻君「それは美味(おい)しゅうございましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...ちょいとしたる御馳走ながら客が料理に委(くわ)しき中川とて妻君も如何(いか)ばかり心を労しけん...
村井弦斎 「食道楽」
...何から先へ致しましょう」お登和「そうですね今豚を湯煮(ゆで)ていますがこれが出来ましたらば豚料理を拵えましょう」妻君「豚のお料理は何と何が出来ますか」お登和「今日は豚饅頭(ぶたまんじゅう)を拵えましょう...
村井弦斎 「食道楽」
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