...かくて巧妙なる画の花は自然の花の如く美しく鑑賞されるに至るのだ...
有島武郎 「描かれた花」
...戦車の巧妙なる協同に依り敵陣地突破に成功して大陸諸国に対し決戦戦争を遂行した...
石原莞爾 「戦争史大観」
...もとよりあるいは玄妙なる哲学的見地に立って...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...二葉亭が人を心服さしたのは半ばこの巧妙なる座談の力があった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...海の創造を嬰児の出産に譬えて美妙なる筆を揮(ふる)ったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...この奇妙なる死骸の正体をいいあてた者はなかった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...該人物が巧妙なる鬘(かつら)を被(かむ)り居たることを発見せるに因(よ)る...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...言辭如何に妙なるも...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...妙なる異香があたりに熏(くん)じて...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...その時真理は人に美妙なる喜びを与える...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...西鶴の面目は唯その文の軽妙なるに留っている...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...竟(つい)にその妙なる宇宙の大合唱を意識しないでいるのだ...
中島敦 「環礁」
...『凧刻んで夜の壁に描き得た我が霊妙なる壁画を瞬く間に擾して...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...しかしいざとなるとこの平凡が急に霊妙なる神秘的作用のためにむくむくと持ち上がって奇なもの...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...微妙なる理を談ずるのみにて高尚なるべきにあらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...社家相続の方法等の中を尋ねると今とてもこの差別の微妙なる影響を見出すこと困難ならず...
柳田国男 「山の人生」
...この巧妙なる論告に対して静的表現界の代表者...
夢野久作 「鼻の表現」
...例の「外部より容易に看破せられざる様巧妙なる細工を施されたし」と云ったのはこれなんでさあ』と云い...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
便利!手書き漢字入力検索