...人を笑わせるのに独特な妙を得ている...
芥川龍之介 「父」
...お妙さんに指を差して...
泉鏡花 「婦系図」
...そして頸の項(うなじ)にいくつかの妙な赤い記号らしいものを発見した...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...ひょっとすると妙子の良くない噂(うわさ)が立っており...
谷崎潤一郎 「細雪」
...するとせっかくの歌の口調が消えてしまって「ムヽヽヽヽ」とか「アヽヽヽヽ」とかいう妙なものになってしまう...
寺田寅彦 「歌の口調」
...更に微妙な刺激を彼の心に伝えた...
豊島与志雄 「反抗」
...内乱とある妙な静穏さとを同時に含み得るのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...踊り連の妙(たえ)なる手ぶりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして彼が記念(かたみ)にくれると云った妙な洋杖(ステッキ)を聯想(れんそう)した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...隣りの部屋へ床を敷いて上げてお勝手へ來たとき戌刻半(いつゝはん)(九時)の火の番の拍子木(ひようしぎ)が鳴つてゐたやうで――」「お前はそれからどうした」「妙に淋しかつたんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「妙な氣分ですね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人の源左衛門は妙に逃げ腰になります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...妙に熱い涙が思わずにじんでまいりましたっけ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...妙にあたりがシインとなって仕舞った...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...これ!吉坊 (お妙をポカンと見上げるが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...お妙 ……お役人様でござりますか?長五 なによっ? 俺達がけえ? 冗談言っちゃいけませんよ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...恋愛至上主義者も私の家(うち)ではきまじめな方面しか見せないのも妙齢の娘などがないからなのだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かつて武松とは、妙なことで、お互いに忘れがたい印象をのこし、しかもその場で兄弟の約までむすんでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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