...意識と無意識との間に行はるゝ微妙なる協和不協和の消息を知らない者は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...』と声をかけて妙な笑を浮べたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...妙な声をあげてうなった...
海野十三 「火星兵団」
...……柘榴口というのは、妙な言葉だが、昔から、鏡磨(かがみと)ぎ師は柘榴の実を使用(つか)ったもの、古い絵草子などにも鏡研(と)ぎの側には柘榴の実(み)がよく描(か)いてある……でその名の意は、屈(かが)み入る(鏡入る)の洒落(しゃれ)から来たもの、……むかしはすべてこう雅(が)なことをいったものです...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...妙にややこしくなっているようなところもあるんだ...
太宰治 「故郷」
...妙なことばかり言って媚(こ)びているが...
太宰治 「如是我聞」
...而(しか)も妙子を間違えて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...酒壺洞君を搾取した、君は今、不幸つゞきである、君に消災妙吉祥...
種田山頭火 「行乞記」
...色々な妙な思想がフィルムの形になって外国から続々入り込んで全国に燃え拡がるのは事実である...
寺田寅彦 「教育映画について」
...かんかんと云うのさ」「妙だね」「すると...
夏目漱石 「二百十日」
...その微妙な消息を春日(かすが)藤左衞門に訊くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうかすると美妙が...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...妙に凸凹したもののひっかかりで互に動いている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...奇妙な物音がきこえたのはその直後だった...
山川方夫 「その一年」
...変妙不可思議だろう...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いずれにまいったか」十方(ぽう)自在(じざい)の妙槍(みょうそう)をひッ抱(かか)え...
吉川英治 「神州天馬侠」
...妙覚寺にいた信忠の手兵約六百と...
吉川英治 「新書太閤記」
...目下忍耐を必要とする微妙な境遇に追い込まれている...
和辻哲郎 「鎖国」
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