...私は御同業の芸術家諸君を妄(みだり)に貶しめる無礼もなく...
芥川龍之介 「龍村平蔵氏の芸術」
...妄(みだり)に主家(しゅか)を駈落ちなどする男ではない...
芥川龍之介 「忠義」
...ひどく重大な事件だと妄想(まうざう)したとしませう...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...妄想の闇に鎖されたまろの心と...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...証明のできない言明を妄信(もうしん)するのも実はやはり一種の迷信であるとすれば...
寺田寅彦 「自由画稿」
...妄(みだ)りに親戚朋友に連及せば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...大衆のこの妄動性(デマゴギー)の可能性をもその内に計算したものでなくてはならぬ...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...淫慾の妄想に苦しめられる不眠の夜な/\を知らぬ者の如き顔である...
長與善郎 「青銅の基督」
...『妄執の夢に見ゆるなり...
野口米次郎 「能楽論」
...社会的価値のほかに芸術的価値ありと思ふのは一の迷妄であるとして...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...もの思いに沈んでいるとき自分に群がりよってくる影のようないろいろの妄想(もうそう)にうち勝つこともできなかった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...その老外人も被害妄想狂かどうかは分からないが...
堀辰雄 「高原にて」
...白日の陽を浴びることに涯しもない不安を覚えて今にも迷妄の吹雪に昏倒しさうな...
牧野信一 「鬼の門」
...軽挙妄動は怖るべしですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...且つは私の心に消え残っている妄執を打ち消すよすがともさして頂きたいと思います...
夢野久作 「所感」
...混乱妄動(まうどう)の芸術...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...なんとなく妄(みだ)りに近づき難いものを感じさせる...
吉川英治 「三国志」
...……次の五戒とは、殺生、偸盗(ぬすみ)、邪淫、貪酒(どんしゅ)、妄語のことじゃ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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