...セシルは如才なく...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...この一家はそう云う点も如才なく...
谷崎潤一郎 「細雪」
...女主人の家と見れば如才なく取り入りて彼等得意の奸手段に乗せ遂には怪しき関係を結び云々...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...口前も如才なくなり...
坪内逍遙 「斎藤緑雨と内田不知菴」
...」と女は如才なく店の閑(ひま)なことを零(こぼ)した...
徳田秋声 「足迹」
...如才なく奥にも取り入りつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...委細を聞いた田口の口振は平生の通り如才なくかつ無雑作(むぞうさ)であった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...丁度良いところでした」園田氏は如才なく立って迎えてくれます...
野村胡堂 「女記者の役割」
...その方が早いぞ」白旗直八(しらはたなおはち)は如才なく仲裁説を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...如才なく顏を出したのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いよ/\堪らなくなつて家に駈け込むまで如才なく相手をしてゐた...
牧野信一 「F村での春」
...如才なく圓遊はいっぽうの手の次の花火を点火していた...
正岡容 「圓朝花火」
...如才なく洒落を一ついったので...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...」とレアンデル博士は如才なく答えた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...それはとにかく、当夜の来客たちも、如才なく、酒がすすむにつれて、「御主人...
吉川英治 「新書太閤記」
...客の張三は如才なく相槌(あいづち)を打って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...わが子以外の人々へ如才なく酬(むく)いた...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...「――渋沢の奴、何でも、田舎でがらにもない皇学を囓(かじ)ったり、また、それを、流行(はやり)ものの、勤王運動とやらの実行に移そうとして、八州(はっしゅう)に嗅(か)ぎつけられ、それで、ご当家の、平岡円四郎殿へ、縁故をもって縋(すが)って、隠れているのだという風評がある、――これあ、如才なく、吾々(われわれ)に、渡りをつけて来たのだろう」「すると、匿(かくま)い料(りょう)か」「ま、そうと、俺は見る」「じゃ、ありったけ、飲んでもいいな」「飲みきれるものか」「何、これだけの頭数で、費(つか)いきれんでどうする、辰巳(たつみ)へゆこう」それから、はしゃぎ出したのである...
吉川英治 「松のや露八」
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