...トツクの創口(きずぐち)などを調べてゐたチヤツクは如何にも医者らしい態度をしたまま...
芥川龍之介 「河童」
...如何にも鮮明に如何にも清新に描けています...
芥川龍之介 「久米正雄氏の事」
...その容子が如何にも亦口惜(くや)しさうなのでございます...
芥川龍之介 「地獄變」
...如何にも田舎者(ゐなかもの)らしい娘だつた...
芥川龍之介 「蜜柑」
...如何にも彼女は正しい...
石川欣一 「可愛い山」
...領主が受くる恨の的……如何にも恨の的に立たう...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...そして考へて見ると、如何にも、自分自身では樺太から北海道に於けることが一むかしも以前の如く見えてたのは、自分の現實ではあるが、乃(すなは)ち、苦しまぎれの幻影に飛び込んでたのであつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...坪内君は如何にも的中したといふやうに首肯いてゐた...
内田魯庵 「人相見」
...如何にもそれは死体とは考えられぬ程艶(なま)めかしい色艶(いろつや)であった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...中が惡くなりましたけれ共三十五年に堤防の切れたのが大災害であつて又一の幸福になりましたのは三十五年に堤防の切れ目が如何にも場所が宜い所が切れまして三十五年にドツサリ泥が這入つた...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...如何にも突(つ)ッ慳貪(けんどん)にピシャリと障子を立て切って了った...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...如何にも重大な驚異すべき大事件であるように聞える...
戸坂潤 「社会時評」
...田原さんは如何にも陰欝な顔をしていた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...個人の信義は如何にも無力なものだし...
中原中也 「詩と現代」
...如何にもそのとおりである...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...ニコニコと如何にも愛想のいい顔つきで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...二伸の個所に僕は度々如何にも彼女が恥らひと苦笑をもつて誌したかのやうな筆致で...
牧野信一 「Hasty Pudding」
...須貝 理由は、如何にもせよ、兎に角御立腹下さらないのは感謝します...
森本薫 「華々しき一族」
便利!手書き漢字入力検索