...平の好風(よしかぜ)に子が三人ある...
芥川龍之介 「好色」
...その川が廣がつた樺太一等の好風景なるライチシカ湖(アイノが死んで泣くと稱した水海だ)を遠く海上から樺太廳の巡邏船に乘つてながめたことを思ひ出す...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...且つ好風景を賞し...
大町桂月 「金華山」
...洞庭(どうてい)西湖を恥じざる扶桑(ふそう)第一の好風も...
太宰治 「惜別」
...右近中将従四位上平好風の男である...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...一方では父の好風が帝に哀訴したので...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...・朝の山路で何やら咲いてゐる・すみれたんぽゝさいてくれた□・さくらが咲いて旅人である三月三十一日晴、行程八里、平戸町、木村屋(三十・中)早く出発する、歩々好風景だ、山に山、水に水である、短汀曲浦、炭車頻々だ...
種田山頭火 「行乞記」
...むかしの向嶋(むこうじま)を思出させるような好風景の残っていたのを知ったのは...
永井荷風 「葛飾土産」
...その好風景を観賞しているにはいるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...その好風景の岩の上に立っていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...春来頻リニ到ル宋家の東袖ヲ垂レ懐ヲ開キテ好風ヲ待ツ艪を漕ぐのには川底が浅すぎる...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...江戸川河畔に住む女金貸が三崎座の女役者たちを自邸に招いて観桜宴を催すの一齣に今日とは余りにも相違する大曲近辺の好風景が展開されてゐる...
正岡容 「巣鴨菊」
...あわてて膝の下から大切の袴をひき出して坐り直すという好風景です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...呵々大笑的好風景ではないこと? アメリカの父さんのこともこの式の一面なのかもしれませんね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何と呵々大笑的好風景でしょう!そのおねえさんがあしたかえるという十二日の夕飯時には...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...風景を描くのに人の話した海陸の好風景を想像して描いたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...古い土着の名残(なごり)を留(とど)めた昔なつかしい好風景の地であるが...
柳田国男 「海上の道」
...一に山釣(やまつり)とも書いた好風景をもって知られた矢祭山のこととすればまた国境にある...
柳田國男 「地名の研究」
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