...実は千年の昔に「常陸少女(ひたちをとめ)を忘れたまふな」と歌つた万葉集中の女人よりも遙かに縁の遠い俗人だつたではないか?十三 鬼趣芭蕉もあらゆる天才のやうに時代の好尚(かうしやう)を反映してゐることは上に挙げた通りである...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...其平生の趣味好尚如何と見ると...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...長年愛顧のお得意の趣味好尚に一致する何物かが...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...好尚から作った物といふのではなくたゞ「あてかて持つてまつせ」という示威運動の一つにすぎない……...
竹久夢二 「砂がき」
...といふよりも渓谷が狭くて人家や田園のないのが私の好尚にかなつたのであらう...
種田山頭火 「行乞記」
...一種の実感もしくは卑俗なる好尚を以て文学に対する国民の意なるか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...詐謀僞術を挾みて強て多數の好尚に阿ねるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...好尚の問題である...
豊島与志雄 「文学以前」
...一般の好尚は薄物(うすもの)...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...この両漫画は画工の性格並(ならび)に画風の相違を示すと共にまた時代の好尚の著しく変化せるを語るものなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...然(しか)しあまり自分の好尚に溺(おぼ)れて遣(や)り過ぎた痕迹(こんせき)を残したのもないとは云われません...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...娯楽もしくは好尚(こうしょう)についてですら...
夏目漱石 「門」
...而して此能衣裳ほど適切に足利時代の好尚を表露したものはない...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...いずれも珍奇な好尚(こうしょう)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「墓地展望亭」というその名の好尚(このみ)の中に...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...木崎好尚(きざきかうしやう)さんがその著す所の「家庭の頼山陽」を贈つてくれた時である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...時来(きた)れば包みても包みがたきは人の好尚(こうしょう)なるらん...
森鴎外 「舞姫」
...時來れば包みても包みがたきは人の好尚なるらむ...
森鴎外 「舞姫」
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