...醜聞さへ起し得ない俗人たちはあらゆる名士の醜聞の中に彼等の怯懦(けふだ)を弁解する好個の武器を見出すのである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...醜聞さえ起し得ない俗人たちはあらゆる名士の醜聞の中に彼等の怯懦(きょうだ)を弁解する好個の武器を見出すのである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...――「麒麟(きりん)」の冒頭の数頁は直(ただ)ちにこの興味を与へる好個(かうこ)の一例となるであらう...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...また品性の高潔な公共心の厚い好個の青年実業家として...
有島武郎 「或る女」
...そいつが聞きものだね」「好個(こうこ)の探偵小説だね...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...332これまた凡てを一擧に掴得せんとするのが如何に誤つた遣り口であるかを證する好個の例證である...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...好個の材料を提供するが如くなるを見るや...
高木敏雄 「比較神話学」
...それにもかかわらず物理学をデモンストレートする先生がたはなかなかこの目前の好個の問題を手に取り上げて落ち着いて熟視しようとはしないのである...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...自ら両様の意匠ありて好個の対照を為せり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...本能の権威のみを説かんとする自然派の小説家はこゝに好個の材料を見出すであらう...
夏目漱石 「文芸とヒロイツク」
...好個(いい)焚付けになる上に...
羽志主水 「越後獅子」
...この後者の好個の標本的の一例となる...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...それは好個な審美的ならびに経済的標準を投じた...
柳宗悦 「工藝の道」
...壁張や襖地(ふすまじ)には好個のものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...岡山県のものと共に好個の品で...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...いかに移り変って行くかを示すべき好個の一例ということが出来る...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...彼が篠田に与へたる同じ書簡の一節は襄の為めに好個の弁護者たるに足れり...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...芝居道に取って好個の文献である...
山本笑月 「明治世相百話」
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