...蔡温は実に好個の知己を得たといわなければなりません...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...入獄の好個の紀念として永久に保存せしめたいものだと思っている...
大杉栄 「獄中消息」
...アマチュア昆虫生態学者(こんちゅうせいたいがくしゃ)にとっては好個のテーマになりはしないかという気がしたのであった...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...それにもかかわらず物理学をデモンストレートする先生がたはなかなかこの目前の好個の問題を手に取り上げて落ち着いて熟視しようとはしないのである...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...自ら両様の意匠ありて好個の対照を為せり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...バットと球との衝突の力学などは好個の物理的研究の対象となるものであり...
中谷宇吉郎 「スポーツの科学」
...他の何物にもまして好個の詩材とされたのは...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...第八章チチコフの農奴買入れは好個の話題になった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...好個の俳諧歌...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...殊に「蜜柑」は好個の短篇と言ふにとどまる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...好個の一標本たるを失わぬであろう...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...それは好個な審美的ならびに経済的標準を投じた...
柳宗悦 「工藝の道」
...服地としても好個(こうこ)のものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...好個の例といえよう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...怒らずして怒る者以上に怒る好個の千両役者であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...学問として好個の見学材料である以上に...
横光利一 「旅愁」
...見ていても好個の対象で感じが良かった...
横光利一 「旅愁」
...好個の題目として...
吉川英治 「三国志」
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