...数年前に死んでしまったおろか者の三造の故に、何を好んで、今更犠牲者を出す必要がありましょう...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...小学校の生徒までが好んで作文を投書している...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...矢絣(やがすり)模様の銘仙(めいせん)を好んで着ていた...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...夏になると私は好んで華胥(かしょ)の国に散歩する...
辻潤 「惰眠洞妄語」
...しかし音楽のうちでもことにその難問題を好んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...好んで馬を急速に駆けさした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...好んで自分の意志に感化の仮面を被(き)せた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...兵馬が好んで用うる変名であり...
中里介山 「大菩薩峠」
...この男の好んで用いる変名であろうと白雲が考えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あな冷た唐木の机岩に似ぬ人の涙の雫かかれば「似ぬ」はこの作者が好んで用ひる語尾の変化で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...夜更けて湯帰りのお店者(たなもの)や堀江新町あたりの素見(ぞめき)帰りが好んで立ち寄るここの店では...
正岡容 「寄席」
...我れことさらに奇を好んで檀林を奉ぜんと...
正岡子規 「俳諧大要」
...好んで川をぢやぶぢやぶ渡ることの好きなあん子は...
室生犀星 「神のない子」
...好んで寄るのは波山村の茂平...
山本周五郎 「菊千代抄」
...よく経書を読んでいました」「能(のう)は?」「この人若年から好んで剣を使い...
吉川英治 「三国志」
...好んで梁父(りょうほ)の詩をよく吟じます...
吉川英治 「三国志」
...木鹿はみずから好んで蜀軍中の一番強いところへ当って落命したものであった...
吉川英治 「三国志」
...とざして行くは惜しい」好んで馬の背にゆられてゆく老公を...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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