...「それはほんとうにおっしゃるとおりですから何も好んで近づきたいとは思わないんですけれども...
有島武郎 「或る女」
...彼等元より初めから好んで暗殺を目的とも手段ともするものでなく...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...好んで酒盃に走り...
石川啄木 「渋民村より」
...騒がなくつても好んですよ...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...クリストフが最も好んでいる和音...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ガヴローシュは自ら好んでショーム街の街灯を石で打ち壊した後...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かくの如く私が好んで日和下駄(ひよりげた)をカラカラ鳴(なら)して行く裏通(うらどおり)にはきまって淫祠(いんし)がある...
永井荷風 「日和下駄」
...自ら好んで拷問(ごうもん)に罹(かか)っているのは馬鹿気ている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...端艇競漕(ボートレース)などは先(ま)ず好んで行(や)った方であろう...
「私の経過した学生時代」
...それはやくざ者などが好んで持つて歩く新刀物の反(そり)のない長脇差で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蕪村の好んで描く水彩画風の景趣であって...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...この両者の関係はカフカの宗教観を考える上の絶好な手がかりとして好んで引用されるものである...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...何を好んでけちけちすることがあろうと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私は好んでお前を諦(あきら)めた...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...好んで善人を愛し...
南方熊楠 「十二支考」
...生前好んで尺八を弄びたるが...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...苔は日苔といい打水をしないでも蒼々としているのをわたくしは一番に好んでいる...
室生犀星 「庭をつくる人」
...低いところばかり好んで家を建てる癖があった」「そうだね...
山本周五郎 「季節のない街」
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