...しかしこの時代の芸術家の頭に往来していた夢は実にただ好もしい狩猟の獲物の上にあり...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...単なる華麗さでないのが実に好もしい感じがします...
上村松園 「簡潔の美」
...わずかに円城寺の智證大師坐像の好もしい作が頭に浮ぶくらいである...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...「春」という字は音が朗(ほがら)かで字画が好もしいため...
竹久夢二 「はしがき」
...噂に聞いていた兄の駐在官(レジデント)の風貌なぞとはまるで別人種のような好もしい印象を与えたのであったが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...これも私の見た内で好もしい映畫の一つだ...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...平次はどんなに好もしいものに見たことでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...じかに何か好もしい風景にでも触れているような...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...好もしいこととして信じてゐた...
牧野信一 「競馬の日」
...何といふ好もしい学者肌の青年だらう――と此処の所長は僕のことを噂してゐるさうだ...
牧野信一 「風媒結婚」
...わしは相変らず彼が好もしいよ」と...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...見張りに宿直する方が池田には好もしいことであった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...今宵(こよひ)は彼女といふ人の前に一個の好もしい下宿人であらねばならなかつたから...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...枝ぶりも好もしいし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...健康で元気溌剌としていたわたしの全盛時代よりも好もしいと思わねばならぬなら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...頸から胸にかけての柔毛(にこげ)は如何にも稚を含んでいて好もしいが...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...また自分の心にピッタリと似合った好もしい淋しさでもあった...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...その好もしい点を言って見ようとすると...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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