...しかしこの時代の芸術家の頭に往来していた夢は実にただ好もしい狩猟の獲物の上にあり...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...殊に彼の最も好もしいことは...
宇野浩二 「質屋の主人」
...帝国ホテルの屋根は矢張り好もしい...
高浜虚子 「丸の内」
...その眼が一種間のぬけた好もしい感じを与へました...
竹久夢二 「ある眼」
...好もしい線と美しい影をつくるのに好い...
竹久夢二 「砂がき」
...あまり好もしい状態ではない...
種田山頭火 「其中日記」
...彼にはそれがひどく好もしいものに思えるのだったが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...しかし釉(うわぐすり)の色が何となく美しく好もしいので試しに値を聞くと五拾銭だという...
寺田寅彦 「ある日の経験」
...そんな物が、そんな物が)里恵は、兄の又五郎が、好もしい男なら、自分から、夫に、助太刀をしてやって下さいと、云えたが、それさえ云いたくない兄への反感...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...それは何かうまく云へないまでも大変我乍ら好もしいことのやうに思はれてならない...
中原中也 「一つの境涯」
...平次はどんなに好もしいものに見たことでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...じかに何か好もしい風景にでも触れているような...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...毎年違った人達――或(ある)年には外人の一家もいたことがある――が出たり入ったりしているのがちょっと好もしい眺(なが)めだった...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...これは余り好もしい癖ではないと思ふ...
牧野信一 「海浜日誌」
...キヨトンと相手の顔を見るところが一寸と好もしいね...
牧野信一 「毒気」
...さういふ感じは好もしいのであるが...
牧野信一 「浪曼的月評」
...見張りに宿直する方が池田には好もしいことであった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...その好もしい点を言って見ようとすると...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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