...もうこうなってはいくらなだめても心を翻すような女でないということも...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...母親は王の細君が故(もと)の女でないのを不審がった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「庚娘」
...この女は思ったような女でないと思って軽い失望を感じた...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...眼と鼻の間にいる者ですから」源はふとこの女は付近の豪家に仕えている侍女でないかと思った...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...かりにも他人の手記などを盗み読むことのできるような育ち方をした女でないことは...
谷崎潤一郎 「鍵」
...身の部屋同然の女でないか...
直木三十五 「南国太平記」
...女でない女を除いたあらゆる村の女に向って仕掛けた...
中島敦 「南島譚」
...――お才を殺したのはあの女でないことは確かだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だからお睦は女でないという事にはならないのだった...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...俺ちも一辺で好いから商売女でない...
牧野信一 「タンタレスの春」
...あの娘の本の中(「長女」)に「根っからの不良少女でないかぎり結局は親の云うことにしたがわなければならない」(それは売られてゆくことよ)という文句があってそれも忘れられません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...けれども自分の妻はこんなことのわかる女でないのだと思うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...才女でないことはありませんがきざな気がしました...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そして健全な女でないという点だけをいよいよ認めさせることになります」と言う宮の御注意が大将夫人へあったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その容子(ようす)では決してすれっからしの女でないことや...
室生犀星 「三階の家」
...温は直に玄機が尋常の女でないことを知った...
森鴎外 「魚玄機」
...男と女でない者がないというのはふしぎではないか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あらかじめその人間が女でないことを釈明するに努めましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
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