...彼が自ら奮って一歩を未知の世界に踏み出した事それ自身が善といえば善だ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...重なる怪奇現象に対して全身の勇気を奮って闘っていた僕は...
海野十三 「宇宙尖兵」
...戦勝の威を奮って人を苦しめるという意思はない...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...如何(いか)に絶世の勇を奮っても多数の拳固のために袋叩きにされてしまったとすれば...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...ある時は奮って団体の要求に従い...
丘浅次郎 「動物界における善と悪」
...いきなり手にせられた乗馬用の革鞭(かわむち)を奮って駐在官目蒐(めが)けて打ち降ろされた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...孤独なる心に人類の大家庭を奮って開いてくれる友情の...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...われわれ年輩の漢学生は奮って出講する事となった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...○例の往復葉書にて近頃余がもとに届きたる或会合の通知状に某々伯爵も御出席の由につき奮って御来臨被下度云々と記したるものあり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...甲斐の者は奮ってその名前を取戻さねばならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あなた昂奮昂奮って...
夏目漱石 「行人」
...勇気を奮って書いて見よう...
萩原朔太郎 「猫町」
...自ら奮って犠牲たらんと欲するは...
福田英子 「妾の半生涯」
...料理人の方はこれも腕を磨くために自ら奮って当日の料理方を無報酬で引受けようという者もあるし...
村井弦斎 「食道楽」
...奮って明りでも附けようと云う気になったのだ」こん度は声がはっきりしている...
森鴎外 「雁」
...子民の泣哭(きゅうこく)に奮って討伐の天鼓を鳴らさんとす...
吉川英治 「三国志」
...暴徒のような勇気を奮って...
吉川英治 「親鸞」
...その力と勇気とを奮って...
和辻哲郎 「鎖国」
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