...彼が自ら奮って一歩を未知の世界に踏み出した事それ自身が善といえば善だ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...有らゆる出版業者は皆奮って雑誌を発行した...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...出獄したところでお前に一つ腕前を奮って貰わなくちゃ...
海野十三 「奇賊悲願」
...戦勝の威を奮って人を苦しめるという意思はない...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...如何(いか)に絶世の勇を奮っても多数の拳固のために袋叩きにされてしまったとすれば...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...ある時は奮って団体の要求に従い...
丘浅次郎 「動物界における善と悪」
...いきなり手にせられた乗馬用の革鞭(かわむち)を奮って駐在官目蒐(めが)けて打ち降ろされた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...われわれ年輩の漢学生は奮って出講する事となった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...○例の往復葉書にて近頃余がもとに届きたる或会合の通知状に某々伯爵も御出席の由につき奮って御来臨被下度云々と記したるものあり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...常に奮って身を顧みずもって国家の急に殉ずるは誠(まこと)に国士のふうありというべく...
中島敦 「李陵」
...「あなた昂奮昂奮って...
夏目漱石 「行人」
...自ら奮って犠牲たらんと欲するは...
福田英子 「妾の半生涯」
...明治十一年の頃から奮って和算史の研究に従事し...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...奮って蛇の頭を執らえ両齶(あご)を(ひ)き裂いたと言う...
南方熊楠 「十二支考」
...勇気を奮ってうらの林さんのおばあさんに話をいたしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...諸家はどうぞ奮って...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...優善さんの奮って自ら新(あらた)にすべき時は今である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...子民の泣哭(きゅうこく)に奮って討伐の天鼓を鳴らさんとす...
吉川英治 「三国志」
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