...おめおめ人に手がらを奪われるのは口惜しい...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...またたちまち荒イヌどもが一匹のクマをずたずたに引き裂く見せ物に心を奪われるというような鉄の神経の持主を...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...まして此のたびは他の雑誌社に奪われる危険もあり...
太宰治 「虚構の春」
...かびのはえた月並みの現象にのみ目を奪われる...
寺田寅彦 「備忘録」
...そのエッセンスを奪われるか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...地位を奪われるのは自分がそれを打ち捨てたからだとは考えなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...外界へ熱を奪われるために...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...大気中に奪われる熱とによって低められる...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...風で奪われる熱よりも...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...同時にこんな問題に睡眠の時間を奪われる愚(おろか)さを自分でよく承知していた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...つまり彼らのために彼の自由を奪われるのと同じ結果に陥った...
夏目漱石 「道草」
...自己が物に奪われることではない...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...与えられたものとして自己自身に迫り来るものに自己を奪われるかぎり...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...――職業を奪われる前に...
野村胡堂 「音波の殺人」
...競争者たる日興に奪われる羽目になるので...
久生十蘭 「魔都」
...また楽しみを奪われると考え...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...異国の婦人に貞操を奪われる痛ましさに比べて...
横光利一 「旅愁」
...これは双眼鏡を奪われるだけではなく南が連れ出されて行く代物だった...
横光利一 「旅愁」
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