...家の奥行きは三間とはない...
伊藤野枝 「転機」
...その奥行き百十六間...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...真暗な奥行きの知れぬ洞穴(ほらあな)になっている所があった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...同時にまた自然の驚異の奥行きと神秘の深さに対する感覚を助長する結果にもなるはずである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...真理の奥行きは却って判らない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...不可思議さには奥行きが知れない...
豊島与志雄 「憑きもの」
...奥行きの長い感じを起こさせる顔である...
夏目漱石 「三四郎」
...しかし奥行きがないから落ちつきがなくって駄目だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あんなにも透視的の奥行きをあたへたり...
萩原朔太郎 「装幀の意義」
...昔の紅色は奥行きがあったように思います...
林芙美子 「着物雑考」
...奥行きの深い、間口の広いその店は、丁度貝のように暗くて、働いている七八人の店員達は病的に蒼い顔をして、急がしく立ち働いていた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...奥行き七十二間(けん)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この奇妙な、深い奥行きは、いったいなにから来る感じなのであろう...
久生十蘭 「キャラコさん」
...やはりフランス文学の深い奥行きを考えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...正成の郷土の衆望や人間の奥行きについては...
吉川英治 「私本太平記」
...尊氏は正成からじぶんの幅や奥行きを測られてはならぬと思った...
吉川英治 「私本太平記」
...どこか大まかな幅と教養の奥行きがその人柄に感じられる...
吉川英治 「新書太閤記」
...奥行き三十センチメートル(*1-5)程に過ぎなかったが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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