...家の奥行きは三間とはない...
伊藤野枝 「転機」
...その奥行き百十六間...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...真暗な奥行きの知れぬ洞穴(ほらあな)になっている所があった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...割合に奥行きが深くて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...自然の美の奥行きはそう見すかされやすいものではない...
寺田寅彦 「田園雑感」
...同時にまた自然の驚異の奥行きと神秘の深さに対する感覚を助長する結果にもなるはずである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...思いのほか奥行きのあることも知れて来た...
徳田秋声 「足迹」
...途中には奥行きの相当深いらしい料亭(りょうてい)の塀(へい)の外に自動車が二三台も止まっていたりして...
徳田秋声 「仮装人物」
...それは高々理論の鋭さや奥行きを知り又は讃え得るだけであるから...
戸坂潤 「科学方法論」
...これに対抗するためには教学なるものが最後の奥行きの深そうな保塁と思われるからである...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...家の全奥行きと多くの空室とが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかし奥行きがないから落ちつきがなくって駄目だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...奥行きのありそうな話で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その部屋は奥行きいっぱいに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...小庭は建物正面の幅と同じくらい奥行きがあり...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...奥行き七十二間(けん)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この奇妙な、深い奥行きは、いったいなにから来る感じなのであろう...
久生十蘭 「キャラコさん」
...今のは高さと奥行きとが元のままであって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索