...それはともかくあの奥深い青髪山まで...
海野十三 「雪魔」
...こんな奥深い森の中に発する怪光の正体はなんであろう...
海野十三 「地球盗難」
...それは受入れる側の情操や知識の程度にしたがってほとんど無限に奥深いところまでいっているように思われる...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...独り大きな題目のみが人間の奥深い臓腑を揺り動かす事の出来るものである...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...彼女の奥深い本能にとってはほとんど不可能なことだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...いつも奥深い暗いところでばかり見ていた輪郭が...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...そして森の一番奥深いところへ...
豊島与志雄 「悪魔の宝」
...もっとも奥深い隠れ場所の中に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...表面に光の浮いた大きな奥深い眼を覗きこんで...
豊島与志雄 「古井戸」
...その幻覚を通してある神秘な奥深い所に一種の光明を見た...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...十字架につけられし彼を皇帝(サルタン)として守っている奥深い皇后(サルタナ)は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...新樹の茂りに家の屋根も外からは見えない奥深い一構(ひとかまえ)がある...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...どの店も奥深い感じなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...そして、連れてゆかれたのは、奥深い、丸窓を持った一間(ひとま)だった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...この三斎屋敷の、奥深いところで、奇怪な親子が、めいめいの慾と執着(しゅうちゃく)とに、魂を、燃やしている頃、この屋敷から程近い、とある普請場(ふしんば)の板がこいの物影に、何やら身を寄せ合うようにして、ひそひそと物語っている男女の影――さては、人目を忍ぶ逢い引きか? いいえ、二人の話に、耳を傾けるものがあったら、どうしてなかなか、そんなありふれた者どもではないのを、すぐに発見したであろう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そのはては沼沢や奥深い林や荒涼たる無人の地域に占められている」のである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...美への本能の如何に奥深いものがあったかを語ります...
柳宗悦 「民藝四十年」
...この虫の心理の核心……すなわち人間の本能の最も奥深いところに在る...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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