...薄暗いまで奥深いあの店頭(みせさき)に...
泉鏡花 「歌行燈」
...胸の奥深いところで...
太宰治 「正義と微笑」
...奥深い室に籠っていた...
田中貢太郎 「鮭の祟」
...妻には十余人の侍女をつけて奥深い処に置いてあった...
田中貢太郎 「美女を盗む鬼神」
...要は首を上げて奥深い庭の木の間を視つめた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...眼には澄んだ奥深い光を湛えていたが...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...澄みきった奥深い眼とが...
豊島与志雄 「田舎者」
...奥深いまっ暗な中にうつってるものですから...
豊島与志雄 「影法師」
...四方の山々、奥深い原始林、なだらかな湖面、すべてが静謐だった...
豊島与志雄 「山吹の花」
...奥深い感情をも直接に現わす語気...
豊島与志雄 「霊気」
...サルペートリエールの奥深い裏通りへはいって行き...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...奥深い所に突然見えてくる農園の早生(わせ)の植物...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...黒い大きな眼鏡で顔が半分以上隠されているが、鼻も口もきりっとしまっていて、学者とでもいったような、奥深い、理智的な印象を与えるのに、声は低く細く、いつもふるえるような調子をおびていた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...奥深いところで垂れこめているうちに...
久生十蘭 「無月物語」
...ついにそこの建物の奥深い一室へつれ込まれる...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...女は胸の奥深い処から...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...さして奥深いともみられない...
吉川英治 「私本太平記」
...山目付こんな奥深い峡谷(きょうこく)は...
吉川英治 「増長天王」
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