...それはともかくあの奥深い青髪山まで...
海野十三 「雪魔」
...奥深い山中の木の下闇をさえ奪ってしまうのは...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...最後の審判は我々が最も奥深いものによって定まるのである...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...並木の奥深い丸天井の中には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...奥深い色を湛えてるとか...
豊島与志雄 「田園の幻」
...奥深い青空を背景にして静子の姿が...
豊島与志雄 「未来の天才」
...奥深い所に突然見えてくる農園の早生(わせ)の植物...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...最も孤立した家の最も奥深い室であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なんだか、悲しいような、奥深いような、言うに言われぬ心持で、白骨谷の深夜を、ひとり愛して、やみ難いことがしばしばあるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...両者は共に、三千メートルを出入する、日本最高位の山岳群の間を貫通して、勾配の急な、奥深い、そして人跡稀な峡流をなすところ、その形勢ははなはだ相似ている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...身体(からだ)の奥深いところにたまって来る...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...奥深い玄関なので...
林芙美子 「浮雲」
...山の奥深いところにこの樹があるのだと云うけれど...
林芙美子 「新版 放浪記」
...この奥深い地下室のような廊下に面しては窓を一つももっていない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...築地の塀を高く廻らした奥深い構えの邸宅がある...
久生十蘭 「魔都」
...塗りつぶしたような奥深い原始林などによってわれわれを妖(あや)しくひきつけてからどのくらい日がたったことであろう...
細井吉造 「二つの松川」
...この三斎屋敷の、奥深いところで、奇怪な親子が、めいめいの慾と執着(しゅうちゃく)とに、魂を、燃やしている頃、この屋敷から程近い、とある普請場(ふしんば)の板がこいの物影に、何やら身を寄せ合うようにして、ひそひそと物語っている男女の影――さては、人目を忍ぶ逢い引きか? いいえ、二人の話に、耳を傾けるものがあったら、どうしてなかなか、そんなありふれた者どもではないのを、すぐに発見したであろう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...廟道(びょうどう)は奥深い...
吉川英治 「新・水滸伝」
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